藤村健太(智弁学園)、「巨人・岡本級」という声
2018年03月26日
3/26、デイリースポーツ6面より
大仕事をやってのけた。1点を奪い2-2となった直後の六回1死二塁。智弁学園・藤村の打球が左中間を真っ二つ破る。「思い切り振りました」。決勝の適時二塁打。公式戦初出場で4番を務めた男が、チームの期待に応えた。
苦手の外角球を猛練習で克服した。重さ1キロ長さ1メートルの長尺バットでのロングティーが日課で、1箱200球を5箱、打ち込んできた。決勝打は外角寄りの速球をはじき返したもの。どんなコースでも体勢が崩れなくなった。
中学3年時にはリトルシニア日本代表として全米選手権に出場。優勝したチームの4番も務めた。長年、同校の部長を務める井元部長は卒業生で巨人ドラフト1位の「岡本並みの飛ばす力」と言い、小坂監督はそのパワーにほれ込んで指導してきた。
「僕が一番うれしかった」と小坂監督。年始の初練習で4番を告げた長距離砲の活躍に目尻を下げた。16年の優勝校が、最高のスタートを切った。
(3月25日 センバツ2回戦 智弁学園 5-3 日大山形)
藤村君は新2年生で来年のドラフト対象選手です。バッティング動画をお持ちの方、ユーチューブにアップお願いします。
藤村 健太 (智弁学園高・一塁手) 182cm・右投右打・動画 |
大仕事をやってのけた。1点を奪い2-2となった直後の六回1死二塁。智弁学園・藤村の打球が左中間を真っ二つ破る。「思い切り振りました」。決勝の適時二塁打。公式戦初出場で4番を務めた男が、チームの期待に応えた。
苦手の外角球を猛練習で克服した。重さ1キロ長さ1メートルの長尺バットでのロングティーが日課で、1箱200球を5箱、打ち込んできた。決勝打は外角寄りの速球をはじき返したもの。どんなコースでも体勢が崩れなくなった。
中学3年時にはリトルシニア日本代表として全米選手権に出場。優勝したチームの4番も務めた。長年、同校の部長を務める井元部長は卒業生で巨人ドラフト1位の「岡本並みの飛ばす力」と言い、小坂監督はそのパワーにほれ込んで指導してきた。
「僕が一番うれしかった」と小坂監督。年始の初練習で4番を告げた長距離砲の活躍に目尻を下げた。16年の優勝校が、最高のスタートを切った。
(3月25日 センバツ2回戦 智弁学園 5-3 日大山形)
藤村君は新2年生で来年のドラフト対象選手です。バッティング動画をお持ちの方、ユーチューブにアップお願いします。
谷合悠斗(明徳義塾)、阪神「飛距離はトップ級」
3/26、サンケイスポーツ26面より
昨秋の明治神宮大会に続く優勝を目指す明徳義塾が、中央学院にサヨナラ勝ち。4-5で迎えた九回、二死から一、二塁の好機をつくり、4番・谷合悠斗外野手(動画)がバックスクリーンへ起死回生の逆転3ランを放った。馬淵史郎監督は史上5人目の甲子園春夏通算50勝を達成した。3回戦は、8日目(30日)の第1試合で日本航空石川と対戦する。
▼阪神・山本スカウト
「(谷合について)ここ一番での長打は評価できる。高校生の中でも飛距離はトップクラス」
(3月25日 センバツ2回戦 明徳義塾 7-5 中央学院)
谷合君のバッティング動画はこちら
谷合 悠斗 (明徳義塾高・外野手) 178cm・右投右打・動画 |
昨秋の明治神宮大会に続く優勝を目指す明徳義塾が、中央学院にサヨナラ勝ち。4-5で迎えた九回、二死から一、二塁の好機をつくり、4番・谷合悠斗外野手(動画)がバックスクリーンへ起死回生の逆転3ランを放った。馬淵史郎監督は史上5人目の甲子園春夏通算50勝を達成した。3回戦は、8日目(30日)の第1試合で日本航空石川と対戦する。
▼阪神・山本スカウト
「(谷合について)ここ一番での長打は評価できる。高校生の中でも飛距離はトップクラス」
(3月25日 センバツ2回戦 明徳義塾 7-5 中央学院)
谷合君のバッティング動画はこちら
スカウトの逆襲、補欠や2番手投手から金の卵探せ
3/26、日刊ゲンダイ39面「スカウトの逆襲」より
開会式前日の22日、芦屋で行われた12球団のスカウト会では、とにかく、よく食べたし、よく飲んだな。席はくじ引き。隣がいけ好かないやつだったんで、ただひたすら、しゃぶしゃぶとすき焼きを交互に口に運ぶしかなかった。酒は飲み放題だったしね。
で、たまたま、横のテーブルにいたスカウト2人の会話が耳に入ってきたんだ。「オレは断然、根尾だな」「いや、根尾は器用貧乏だろ。藤原の方が打つときのタイミングの取り方がいい」なんてしゃべってる。2人はどうやら、センバツの目玉選手である大阪桐蔭の根尾昂投手兼内野手(動画)と、藤原恭大外野手(動画)の実力を比べてたみたいだ。
帰りしな、部長にそのことを伝えたうえで、意見を聞いてみた。根尾と藤原、どちらがいいと思うかってね。「根尾か藤原かって? どっちもいいに決まってるじゃねーか。そんなもん、見なくたって、どっちも上位候補だろう。それよか、オレたちがじっくり見なきゃいけないのは、彼ら以外の選手だろーが」
根尾と藤原以外?
「ウチのリストには彼ら以外、4人の選手の名前が載ってるだろう。彼らだけじゃなく、根尾や藤原がいるせいで試合に出られない補欠もチェックした方がいい。なにしろ大阪桐蔭ってのは、全国でもトップレベルの連中が集まってる。補欠といっても、他の学校のレギュラーどころか、それ以上の力を持ってるんだからな。試合前のシートノックなんか、ものすごく参考になるし、補欠の動きにもちゃんと目を光らせろよ」
部長がこう言って例に挙げたのは、1987年に春夏連覇を達成したPL学園だ。この年は立浪(1987中日1位)、橋本(1987巨人1位)、野村(1987大洋3位)の3人が卒業と同時にプロ入り。片岡(1991日ハム2位)と1学年下の宮本(1994ヤクルト2位)は大学や社会人を経て、後にプロで活躍した。
「高校時代の片岡なんて守備や足はまったく目立たなかった。守ってたのも一塁だったしな。けれども、他にうまいのがいたから一塁を守ってただけで、三塁も十分、守れるだけの力はあった。飛び抜けた選手の陰に、逸材というか掘り出し物は多い。だから大阪桐蔭以外でも、ドラフト候補のエースがいる学校の2番手投手とか、そういうのもブルペンでチェックした方がいい」
補欠や2番手投手なんてのは、データも圧倒的に少ない。ウチのパソコンおたくのエラいさんもおそらく、甲子園に来るんだろうが、センバツではヤッコさんが歯牙にもかけないような選手の中から本物の「金の卵」を発掘しようと思っている。
根尾君(大阪桐蔭)のスカウト評はこちら
藤原君(大阪桐蔭)のスカウト評はこちら
開会式前日の22日、芦屋で行われた12球団のスカウト会では、とにかく、よく食べたし、よく飲んだな。席はくじ引き。隣がいけ好かないやつだったんで、ただひたすら、しゃぶしゃぶとすき焼きを交互に口に運ぶしかなかった。酒は飲み放題だったしね。
で、たまたま、横のテーブルにいたスカウト2人の会話が耳に入ってきたんだ。「オレは断然、根尾だな」「いや、根尾は器用貧乏だろ。藤原の方が打つときのタイミングの取り方がいい」なんてしゃべってる。2人はどうやら、センバツの目玉選手である大阪桐蔭の根尾昂投手兼内野手(動画)と、藤原恭大外野手(動画)の実力を比べてたみたいだ。
帰りしな、部長にそのことを伝えたうえで、意見を聞いてみた。根尾と藤原、どちらがいいと思うかってね。「根尾か藤原かって? どっちもいいに決まってるじゃねーか。そんなもん、見なくたって、どっちも上位候補だろう。それよか、オレたちがじっくり見なきゃいけないのは、彼ら以外の選手だろーが」
根尾と藤原以外?
「ウチのリストには彼ら以外、4人の選手の名前が載ってるだろう。彼らだけじゃなく、根尾や藤原がいるせいで試合に出られない補欠もチェックした方がいい。なにしろ大阪桐蔭ってのは、全国でもトップレベルの連中が集まってる。補欠といっても、他の学校のレギュラーどころか、それ以上の力を持ってるんだからな。試合前のシートノックなんか、ものすごく参考になるし、補欠の動きにもちゃんと目を光らせろよ」
部長がこう言って例に挙げたのは、1987年に春夏連覇を達成したPL学園だ。この年は立浪(1987中日1位)、橋本(1987巨人1位)、野村(1987大洋3位)の3人が卒業と同時にプロ入り。片岡(1991日ハム2位)と1学年下の宮本(1994ヤクルト2位)は大学や社会人を経て、後にプロで活躍した。
「高校時代の片岡なんて守備や足はまったく目立たなかった。守ってたのも一塁だったしな。けれども、他にうまいのがいたから一塁を守ってただけで、三塁も十分、守れるだけの力はあった。飛び抜けた選手の陰に、逸材というか掘り出し物は多い。だから大阪桐蔭以外でも、ドラフト候補のエースがいる学校の2番手投手とか、そういうのもブルペンでチェックした方がいい」
補欠や2番手投手なんてのは、データも圧倒的に少ない。ウチのパソコンおたくのエラいさんもおそらく、甲子園に来るんだろうが、センバツではヤッコさんが歯牙にもかけないような選手の中から本物の「金の卵」を発掘しようと思っている。
根尾君(大阪桐蔭)のスカウト評はこちら
藤原君(大阪桐蔭)のスカウト評はこちら