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あのドラフト選手は今、水尾嘉孝(ドラフト1位)

2016年03月28日

日刊ゲンダイwebsiteより (source)

1990大洋ドラフト1位 水尾嘉孝
福井工大・投手・22歳

“住みたい街”ランキング常連の東京・自由が丘。お洒落なカフェやレストランが軒を連ねる駅前で、イタリア料理店のオーナー兼シェフを務めるのが水尾嘉孝さん(1990大洋1位)だ。大リーグ挑戦を含め大洋(現DeNA)、オリックス、西武などで活躍した元プロ野球投手である。

「自分から元野球選手とは言わないので。私の過去を知らないお客様の方が多いと思いますよ」。水尾さんは1990年ドラフト1位で大洋(現DeNA)に入団。当時、球界最高額の契約金1億円でプロ入りした左腕とあって、世間の注目を浴びた。そんな投手が引退後に「イタリア料理」の道に進んだのは、本人なりの哲学があった。

「私は現役時代から、野球界はしがみつく場でも、何十年と続けられる仕事でもないと思っていました。それなら、次の職は生涯向き合える料理人がいいかなと。そこで、イタリアンで最高のシェフを目指そうと思い、引退直後の05年から大阪の老舗洋食屋で修行をしながら、夜間の料理学校に通う生活を始めました」。

連日、朝7時から夜6時まで修行先でアルバイト。終わると、その足で料理学校に向かった。眠い目をこすりながら深夜まで食の勉強に励む日々は想像以上に過酷だった。およそ1年半はほぼ無休。

しかし、「私のプロ野球人生は故障がちで、練習したくてもできない苦しみばかりだった。それに比べれば何かをやれる機会を与えられるのは幸せ」。つらさは感じなかった。

前向きに修行に取り組み、シェフとしての技量は日に日に上達。その甲斐あって5年後の2010年8月、自由が丘に念願だった自らの店をオープンすることになったが、その数日前に“試練”がおとずれた。

「店の内装はプロに任せた方がいいと思い、『料理で勝負できる落ち着いた雰囲気のお店にしてください』と、すべてを任せていたのです。が、できあがった内装はイメージと違い、まるで明るいカフェ。コンサルタントは、『元野球選手の店なので軽い感じで立ち寄れる店がいい』と話してましたが、私の中ではこの時点で『これじゃ絶対にダメだな』と」

案の定、お客さんは「カフェ」感覚だった。料理を売りにしたのに、大半はお茶気分で来店し、経営は徐々に悪化。オープンから8カ月で資金も底をつき始めた。店を潰すことも脳裏をよぎったが、簡単には後戻りできなかった。「これまでの努力が水の泡になる。自分自身で納得する店をもう一度作らないと」

水尾さんは融資に応じてくれる金融機関をやっと見つけ、その資金を頼りに今度は自らの手で店を改装。イタリア料理にふさわしい雰囲気に仕上げた。11年4月に再オープンした現在の店、「トラットリア・ジョカトーレ」だ。店名はイタリア語で「選手の料理店」。もっとも、“選手”は元野球選手を意味していないという。

「自分が料理人として今後も戦い続けるプレーヤーでいられるように、という気持ちで付けました。野球界でお世話になったのは事実ですが、その過去と決別しない限り、料理人としての成功はない。色々ありましたけど、今の私はイタリア料理店のオーナー兼シェフ。今後も“元野球選手の店”という肩書は出さず、料理で勝負し続けたい」

激戦区の自由が丘ではや5年。今も客足が絶えない裏には、シェフの「こだわり」が透けて見える。



下は1990ドラフトで大洋(現DeNA)が指名した選手です。水尾嘉孝は1位指名され入団。プロでの成績はこちら

大洋の1990ドラフト指名選手
1位水尾 嘉孝福井工大投手
2位宮川 一彦東北福祉大内野手
3位加藤 将斗東北高投手
4位鈴木 尚典横浜高外野手
5位米 正秀西京高投手
6位渡部 高史札幌琴似工高投手
プロ入り後の成績


draftkaigi at 09:55│ あのドラフト選手は今・・・ 
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