ケムナブラッド誠(日本文理大)、151キロの速球魅力
2017年06月05日
6/5、西日本スポーツ18面より
全日本大学野球選手権が5日、神宮球場を主会場に開幕する。4チームが出場する九州勢で、2003年以来14年ぶり2度目の大学日本一を狙う日本文理大(九州地区北部)にハーフの快速右腕がいる。ケムナ・ブラッド・誠(動画)は192センチの長身から投げ下ろす最速151キロの真っすぐが魅力。
3年春先の右肘疲労骨折から復活した今春のリーグ戦は3勝を挙げ、優勝の原動力となった。同じ九州勢の九産大(福岡六大学)と対戦する5日は自身の誕生日でもあり、勝って花を添える。
最終学年での全国デビューを前に、ケムナの胸は高鳴っている。右肘の疲労骨折でベンチに入れなかった昨年は、春の全日本大学選手権、秋の明治神宮大会ともにマウンドに立てなかった。「スタンドからチームを応援するのは悔しかった」。2年春から中継ぎで起用され、抑え役も経験。登板機会が徐々に増えてきた中での故障だった。
当初は焦りや不安を抱えていたが、中村監督やコーチと話をしながら、やるべきことに集中しようと決意した。体幹や下半身を中心に鍛えながら体重を7キロ増の91キロまで増量。投げられるようになると、真っすぐを生かすために冬場はスライダーの習得に努めた。
体形とともに心も変わった。「以前はチームのことまで考える余裕がなかった。ケガを通して、自分のことよりも先にまず、チームのために何ができるかを考えられる余裕もでてきた」。試練の時期をプラスに変えた。
右肘が完治し、今年は3月上旬のオープン戦から実戦復帰した。「勝つためなら投げる場所のこだわりはない」。今春のリーグ戦では、先発で2試合(計17回無失点)に登板したほか、救援としても5試合に投げた。
米国人の父親の仕事の関係で、小学校から宮崎県日南市に移った。小中と白球を追いかけたが、ハワイで生まれたこともあり、高校入学後は一時サーフィンにはまったという。「でも、野球は今しかできない」と思い直し、途中から硬式野球部に入部。「野球をやれるうちは自分のベストを尽くそう」と日本文理大の門をたたいた。
自身のバースデーでもある5日の初戦で相まみえる九産大には、最速152キロを誇る九州の大学ナンバー1右腕の草場亮太がいる。プロのスカウトも多数訪れそうな一戦。投げるポジションは別にして、快投で脚光を浴びる可能性もある。「優勝して中村監督を胴上げで恩返ししたい」。そのためにも負けられない。
ケムナブラッド誠君のピッチング動画はこちら
下は大学生・投手の主なドラフト候補です。
ケムナ・ブラッド・誠 (日本文理大・投手) 192cm・右投右打・動画 |
全日本大学野球選手権が5日、神宮球場を主会場に開幕する。4チームが出場する九州勢で、2003年以来14年ぶり2度目の大学日本一を狙う日本文理大(九州地区北部)にハーフの快速右腕がいる。ケムナ・ブラッド・誠(動画)は192センチの長身から投げ下ろす最速151キロの真っすぐが魅力。
3年春先の右肘疲労骨折から復活した今春のリーグ戦は3勝を挙げ、優勝の原動力となった。同じ九州勢の九産大(福岡六大学)と対戦する5日は自身の誕生日でもあり、勝って花を添える。
最終学年での全国デビューを前に、ケムナの胸は高鳴っている。右肘の疲労骨折でベンチに入れなかった昨年は、春の全日本大学選手権、秋の明治神宮大会ともにマウンドに立てなかった。「スタンドからチームを応援するのは悔しかった」。2年春から中継ぎで起用され、抑え役も経験。登板機会が徐々に増えてきた中での故障だった。
当初は焦りや不安を抱えていたが、中村監督やコーチと話をしながら、やるべきことに集中しようと決意した。体幹や下半身を中心に鍛えながら体重を7キロ増の91キロまで増量。投げられるようになると、真っすぐを生かすために冬場はスライダーの習得に努めた。
体形とともに心も変わった。「以前はチームのことまで考える余裕がなかった。ケガを通して、自分のことよりも先にまず、チームのために何ができるかを考えられる余裕もでてきた」。試練の時期をプラスに変えた。
右肘が完治し、今年は3月上旬のオープン戦から実戦復帰した。「勝つためなら投げる場所のこだわりはない」。今春のリーグ戦では、先発で2試合(計17回無失点)に登板したほか、救援としても5試合に投げた。
米国人の父親の仕事の関係で、小学校から宮崎県日南市に移った。小中と白球を追いかけたが、ハワイで生まれたこともあり、高校入学後は一時サーフィンにはまったという。「でも、野球は今しかできない」と思い直し、途中から硬式野球部に入部。「野球をやれるうちは自分のベストを尽くそう」と日本文理大の門をたたいた。
自身のバースデーでもある5日の初戦で相まみえる九産大には、最速152キロを誇る九州の大学ナンバー1右腕の草場亮太がいる。プロのスカウトも多数訪れそうな一戦。投げるポジションは別にして、快投で脚光を浴びる可能性もある。「優勝して中村監督を胴上げで恩返ししたい」。そのためにも負けられない。
ケムナブラッド誠君のピッチング動画はこちら
下は大学生・投手の主なドラフト候補です。
2017大学生のドラフト候補 <投手> | |
馬場皐輔(仙台大) | スカウト評 |
宮川哲(上武大) | スカウト評 |
斉藤大将(明治大) | スカウト評 |
宮台康平(東京大) | スカウト評 |
高橋遥人(亜細亜大) | スカウト評 |
鍬原拓也(中央大) | スカウト評 |
椎野新(国士舘大) | スカウト評 |
渡辺佑樹(横浜商科大) | スカウト評 |
平岡敬人(中部学院大) | スカウト評 |
浜口雄大(岐阜経済大) | スカウト評 |
与座海人(岐阜経済大) | スカウト評 |
東克樹(立命館大) | スカウト評 |
岡田和馬(近畿大) | スカウト評 |
近藤弘樹(岡山商科大) | スカウト評 |
小久保気(四国学院大) | スカウト評 |
草場亮太(九州産業大) | スカウト評 |
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