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イチローを発掘した名スカウト、自殺の真相(その4)

2017年07月20日

7/15、日刊ゲンダイ43面「球界への遺言」より 

1998オリックストドラフト1位 新垣渚
沖縄水産高・投手・18歳



「何を言っているんだ! ここまできて、降りられるか! 5000万円だろうと、1億円だろうと、カネについてはオレが責任をもつから、いくぞ。カネで解決するのなら、いくらでもええやないか。ウチは引っ込むわけにはいかない」。わたしは交渉の打ち切りを訴えてきた三輪田勝利編成部長にこう言った。

1998年のドラフト会議でオリックスは「ダイエー入り以外は進学」の沖縄水産高・新垣渚投手を1位指名した。翌日、担当の三輪田が沖縄に飛んだが、新垣サイドはかたくなだった。沖縄水産高野球部監督の栽弘義を突破口にしようとしたものの、彼も頑として三輪田に会おうとしない。

そのうち栽監督と親しいという沖縄の人物が交渉に入ってきて、5000万円の裏金を要求された。三輪田は裏金で5000万円なんてとんでもない、会社にそんな大金を使わせるわけにはいかないと考えていた。

「いや、もう、代表、それはやめましょう。5000万円といったら、実際は税金も入れて1億円を払うんですよ。僕はね、会社に1億円も使わせるわけにいきませんよ。いいです、僕が責任を取りますから、この話はなかったことにしましょう」

辞任まで示唆して切羽詰まった様子の三輪田をなだめ、カネのことは自分がなんとかするから要求をのむよう説得した。カネで片が付く、突破口が開けるならいくべきだと判断したものの、三輪田は執拗だった。「うぉー、僕はそんなカネを会社に使わせるわけにいかんのです」、「いや、いいんだ。カネはオレが何とかする」

そんなやりとりが続いてようやく、三輪田は納得したようだった。「本当にいいんですね? それなら裏金を払うと返事をします」。ドラフト会議から5日後、11月25日のことだ。

翌26日、朝一番で三輪田から電話がかかってきた。「栽監督に会えることになりました!」。声が心持ち、弾んでいる。「どうしたんや」、「きのう代表に言われた通り、ウチはカネを払うと。裏金で5000万円を払うと言ったのです。そうしたら先ほど、返事がきて、きょう栽監督が会うと言ってくれました」

「よかったじゃないか、カネで解決したんやないか」、「そうですね。とにかく、きょう、僕はグラウンドに行ってきますから」。税金を含め1億円の裏金で、これまでビクともしなかった重い扉が開いた。暗闇の中で出口も見えず、もがいていた私たちに、ついに光が差し込んだと思った。三輪田から再び連絡が入ったのは、その日の夕方だった。 (つづく)



上の記事はオリックス・元球団代表の井箟重慶氏が書かれたものです。

下は1998ドラフトでオリックスが指名した選手です。新垣渚は1位指名されるも入団拒否しました。

オリックスの1998ドラフト指名選手
1位新垣 渚沖縄水産高投手
2位川越 英隆日産自動車投手
3位相川 良太東海大内野手
4位木村 昌広日立製作所投手
5位徳元 敏東農大生産学部投手
プロ入り後の成績


draftkaigi at 07:05│ オリックス | ドラフトのウラ話
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