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ドラ1は清宮(早実)7球団、中村(広陵)2~3球団の声

2017年08月23日

8/23、日刊ゲンダイ終面より

中村 奨成 (広陵高・捕手)
181cm・右投右打・動画

「走者が出ると、ピンチではなく、むしろ肩の強さを我々にアピールするチャンスだととらえている。走者のリードが少しでも大きいと、ここぞとばかりに本塁から牽制を入れてますからね。別府大付属高時代の城島健司(元ソフトバンク)や立命館大時代の古田敦也(元ヤクルト)がそうだった」

こう言うのは在京球団のさる編成担当者。夏の甲子園で走攻守そろった捕手として注目を集める広陵の中村奨成(動画)に関してだ。

「とにかく自分の肩の強さをアピールしたいという積極性はプロ向き。ウオーミングアップやイニングの合間のしぐさを見ていても、自分がチームを引っ張るという姿勢を感じる。オレがオレがと前に出過ぎる性格は捕手としてときにマイナスに作用するが、そのあたりについては広陵の中井監督から『とにかく謙虚な姿勢を忘れるな』と厳しく言われているといいますからね。母子家庭で育ったという環境面も気持ちの強さにつながっている。プロの荒波にもまれてもへこたれない、というより彼のプレーやたたずまいを見ていると自分はプロで食っていくしかないというハングリー精神を感じますね」

実力も文句なし。二塁送球は平均1・85秒、最速1・74秒。2秒を切ればプロで合格点といわれる中、高校生離れした強肩の持ち主で、17日の秀岳館戦で許した盗塁が昨年夏以来だというからオドロキだ。打撃もいい。準々決勝までの4試合で計18打数12安打(・667)、10打点。この日の準決勝、天理戦で2本塁打を放ち、85年に清原和博(PL学園)がマークした5本塁打の大会記録を塗り替えた。

「捕手としては足が速いうえ、我々が甲子園で再評価したのは打撃。予選は右手首に死球を受けて振るわなかったが、大舞台で結果を残せるのは大きな強み。スイングスピードが速く、タイミングの取り方もいい。打つときに体が開かないから、どんな球種にも対応できるし、右方向へも大きな当たりを打てる。仮に捕手が万全のチームなら、外野手はもちろん三塁手と起用しても面白いと思いますよ」(同)

「走攻守と三拍子そろった選手。プロに入ってもトップクラスの強肩に加え、打撃も魅力。バットが内側から出てきて、フォロースルーが大きいので、逆方向へも大きな当たりを打てる。股関節が硬いため、捕手として腰高で、故障しやすい欠点もありますけど、これはプロ入り後に少しずつ修正できますからね」(パ・リーグのあるスカウト)

今回の夏の甲子園で技術面に加えて、性格や人間性も評価され、文句なしのドラフト1位候補に躍り出たようなのだ。そこへいくと「もしプロ入りを決断すれば12球団の1位指名もある」との声も上がった早実の清宮幸太郎内野手(動画)はどうか。

「抜群の知名度や人気面のメリットは計り知れません。フォロースルーが大きく、柔らかい打撃も申し分ない。問題があるとすれば一塁しか守れない守備。プロでは4番や外国人選手が守るポジションなので潰しがきかないのです。それに最大の懸案事項は気持ちの問題ではないか」と、前出の編成担当者がこう続ける。

「あれだけ注目されながら1年生から結果を出しているのだから、プレッシャーには間違いなく強い。ただ、彼には何が何でもプロで勝負する、オレは野球でメシを食っていくという気概のようなものが感じられない。家庭環境に恵まれ、これまで何不自由ない生活をしてきた。それがある意味、おっとりした性格というか、一歩引いて周りを見る余裕につながっているのでしょうけど、早大進学も視野に入れているようにプロ以外に選択肢がある点が不安。そういった育ちの良さのようなものが、生き馬の目を抜く激しい生存競争の中でマイナスに作用する気がするのです。プロ1年目からフル出場して3割、30本をマークするだけの体力やパワーがあればともかく、いまの清宮にそこまでの完成度はありませんからね。才能が開花する以前に荒波にのみ込まれてしまわないか心配なのです」

前出のパ・リーグのスカウトによれば、「清宮は7球団くらいが1位指名するのではないか。中村は良くて外れ1位クラスでしたが、甲子園で評価を上げて2~3球団の1位指名が競合するかもしれない」そうだ。



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draftkaigi at 07:00│ │高校 
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