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高校日本代表のスカウト評価ガタ落ち、高評価は2人

2017年09月21日

週刊朝日 9月29日号より

安田 尚憲 (履正社高・三塁手)
188cm・右投左打・動画

「史上最強打線」と言われて乗り込んだU-18野球ワールドカップ(カナダ)では、期待通りに打線が機能せず、3位に終わった高校ジャパン。4番の清宮幸太郎(早稲田実)は打率2割1分9厘、2本塁打で、「スイングスピードの速さや打撃の柔らかさ、そして飛ばす能力はズバ抜けている」と、プロのスカウト陣の評価は下がらなかったが、実力通りとは言い難い結果だったことは否めない。

また、今夏の甲子園で大会記録を更新する6本塁打をマークした中村奨成(広陵)や、同じく右のスラッガーとして期待された増田珠(横浜)にいたっては打率1割台と苦しんだ。「中村君に関しては甲子園直後の国内合宿から動きにムラがあって体にキレがなかった。甲子園の疲れはあったでしょうね」。そう指摘するのはセ・リーグの某スカウトだ。

また、毎大会で言われることだが、金属バットを使用する日本の高校球児の「木製バットへの対応力」の乏しさと難しさが、今大会でも露呈した形となった。パ・リーグの某スカウトは言う。「高校生の場合、木製バットでのインコースの対応に苦しみます。バットのヘッドが出てこないと、打球が詰まりますからね」

ただ、そのスカウトは苦しんだ打線の中にも非凡な対応力を見せたバッターがいた、と語る。「インコースに対するバットの軌道をしっかりと作れていたのが安田(履正社)君です。大会中の彼はホームベースから離れて立つようになった。打席での立ち位置を修正し、インコースをうまくさばいていた。木製バットへの対応力は安田君が一番でしたね」

スーパーラウンドのオーストラリア戦。サヨナラ打を放った安田は、初回に痛烈な右前安打、さらに4回には右翼線へ適時二塁打を放った。その2本の右方向への打球こそが、対応力の高さを証明するものだ。

投手で評価を上げたのは左腕の田浦文丸(秀岳館)だろう。9試合中6試合に登板して29奪三振。先発した韓国戦以外は無失点という安定ぶりだった。前出のセ・リーグのスカウトは言う。

「最大の特長はストレートと同じ腕の振りで投げ込むチェンジアップ。アウトステップで右肩が開き、チェンジアップは抜けグセがあったんですが、今大会では修正していた。海外のパワーヒッターに対してうまくマッチした印象です。度胸はあるし、実戦派の投手ですね」

大学進学希望者が多い今大会のメンバーの中で、安田、田浦らはプロ志望届を出す予定(9月14日現在)。「清宮次第」と言われるドラフト会議では、再評価された彼らの動向も大いに注目を集めそうだ。



安田君(履正社)のスカウト評はこちら

田浦君(秀岳館)のスカウト評はこちら



draftkaigi at 07:02│ │高校 
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