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スカウトの逆襲、ベテランスカウトがクビになった顛末

2017年10月01日

10/2、日刊ゲンダイ39面「スカウトの逆襲」より
居酒屋でウチの部長から聞いた話だ。部長がまだ、ヒラのペーペーだったっていうから、かなり前だね。ドラフト会議当日。控室でベテランのスカウトが、貧乏ゆすりをしながら盛んにたばこをふかしてた。普段、吸う人じゃないから、部長が「何かあったんですか?」って水を向けると、「たばこでも吸わなきゃ、やってられないんだ!」ってエラく動揺してたそうだ。

そのベテランは「今年はプロ入りしない」という社会人左腕の発言を信用できると判断した。直前のスカウト会議でも「自分はコネを使って周囲に確認したんで間違いありません」と言った。結果としてその左腕はウチの指名リストから外れたとはいえ、ベテランはプロ入りしないという確信が最後まで持てなかった。だからもし、他球団が指名したらどうしようとオドオドしたに違いない。

しかし、左腕は、ライバル球団から下位で指名された。「プロ入りしない」との発言は所属チームの監督と密接な関係にあるスカウトと、そのチームの戦略だった。

その瞬間、ベテランは持っていたたばこを灰皿に投げつけ、「ちくしょう!」と吐き捨てたものの、後の祭り。編成責任者に怒鳴り付けられた揚げ句、結局、スカウトをクビになった。調査不足と判断されたのは、どうやら、その左腕の一件に限らなかったようだ。

 「ベテランはスカウト会議で、『周囲に確認した』と言ったが、その『周囲』が左腕にどれだけ影響力を持っているのか。どこまで食い込んでいるか。ベテランは結局、その判断に自信が持てなかったんだな」

部長はビールを引っ掛けながら、こう言った。

「だからといって、スカウトが、身内の会議で選手に関する情報をきちんとしゃべれないのも問題だ。『プロには行きません』という発言が本当なのかどうか、疑うのは当然で、手を尽くして調べるのも当たり前。スカウト会議で『ちょっと自信がありませんとか、分かりません』ってのは最悪だからな。選手の能力や情報に関しては、どれだけファクト(事実)とエビデンス(証拠、証言)を集められるかが重要なんだ」

酔いが回ってきたのか、珍しく横文字なんか使いながら部長の話はまだ続く。

「例えば、ベテランの言う『周囲』というのは誰か、所属チームの監督や部長なのか、そうでないとすれば監督や部長の言うことより信用できるのか、できるとしたらどの程度のつながりなのかを会議できちんと説明しなきゃならない。選手の能力にしてもそうだ。おまえが取りたい選手がいれば、その選手の能力を正確にアピールする必要がある。ただ、漠然と肩が強いとか足が速いと言うんじゃ、説得力がないからな。ドラフト上位候補のだれそれと比べて、足は同等だけど、肩は強い。こっちと比べれば体全体にバネがあるから指名順位をもっと上げましょうと具体的に言えば、説得力も出てくるじゃねーか」

ウチのエラいさんがこだわる数字は、なによりもファクトでエビデンスだからね。そのエラいさんを納得させるには、数字に匹敵するくらい説得力ある具体的な材料が必要になる。ホント、頭が痛いよ。 (プロ野球覆面スカウト)



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