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あのドラフト選手は今、鎌田祐哉(ドラフト2位)

2018年01月17日

1/16、東京スポーツ4面より

2000ヤクルトドラフト2位 鎌田祐哉
早稲田大・投手・22歳

サラリーマンが続々と帰宅する午後9時過ぎ。東京・練馬区の住宅街にある城北不動産の一室は閉店時間の午後8時を過ぎても明かりがともされていた。自動ドアを開けてもらい店内へ入る。同店で営業マンとして働く元プロ野球選手の鎌田祐哉さん(2000ヤクルト2位)が笑顔で出迎えてくれた。

「主に戸建ての売買をしていますが、閉店後もやることはたくさんありますから。帰宅は基本的に午後11時ぐらい。出勤は休日を除き午前9時なので現役の時よりも拘束時間は長いですね」

2000年に早大からドラフト2位でヤクルトに入団。1年目に初勝利を飾ると、プロ3年目の03年はチームの先発投手陣の一角として6勝を挙げた。だが、大学時代から痛めていた左膝半月板損傷の影響や右肩を上げるための筋肉の故障もあり、楽天時代の11年に戦力外。翌年、台湾で復活したものの1年でクビを通告され、野球界を離れた。

「台湾では最多勝(16勝)のタイトルを獲得しました。それなのに、オフに球団オーナーから『今後チームの助っ人はアメリカ人を獲りたいから来年は契約しない』と言われまして。その時は自分自身2度目の戦力外。それほどショックはなかった。ただ、08年に結婚した妻との生活があるので、早く就職しないといけない。そんな時期に、知人の紹介で現在勤務する会社の専務と食事をすることになり、その場で『真面目そうだしウチで頑張ってみないか』と言ってもらったのです。不動産の知識はゼロでしたけど、やるしかないなと」

13年4月、35歳で異業種に飛び込んだ元プロ右腕。船出は試練の連続だった。戸建て売買の営業に配属されたものの、社会人経験が皆無だった鎌田さん。同僚らが当たり前のように行う雑務がこなせない。コピーですらA3やA4というサイズが理解できない始末。上司や同僚からの厳しい指導が続いた。

追い打ちをかけたのが販売業務だった。一般人にとって「家を買う」ことは人生の中で最も高い買い物の一つ。プロの営業マンでも簡単には売れない。鎌田さんは全力で営業したものの「1ヵ月に最低1軒」という売り上げ目標を達成できず悩む日々。年下上司からは「この仕事に元プロ野球選手は関係ない。プライドは捨てろ」と叱責されたこともあった。

それでも「男としてのプライド」はある。必死に耐えた。「自分としては元プロ野球選手というプライドはこの業界に入った時点で捨てたつもりでした。でも周囲からはそう見えなかったんでしょうね。悔しかったですけど、一度入った世界を簡単に辞めたくはなかったし、何より野球選手は引退したら何もできないと言われるのが嫌だった。とにかく気持ちを切り替え、早く仕事に順応しようと思いました」

以後、顧客の気持ちに立った接客や独学で身につけた業界知識を武器に成長した鎌田さん。今では店舗主任として売り上げ目標を達成しながら、若手社員の育成にも力を注ぐ。

「この仕事を5年近く続けたことで気付いたこともある。私の場合、現役時代に様々なコーチと出会い、そのたびに上に立つ人の態度や言い方一つで若手が成長したり腐ったりする様子を見てきました。その経験を生かしながら今後は年下の社員にいろいろなことを伝えていければと思います」。球界での実体験。無駄にはしない。



下は2000ドラフトでヤクルトが指名した選手です。2位指名入団・鎌田祐哉のプロでの成績はこちら

ヤクルトの2000ドラフト指名選手
1位平本 学立命大投手
2位鎌田 祐哉早稲田大投手
3位松谷 秀幸興南高投手
4位坂元 弥太郎浦和学院高投手
5位畠山 和洋専大北上高内野手
プロ入り後の成績


draftkaigi at 07:00│ │あのドラフト選手は今・・・ 
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