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スカウトの逆襲、ドラフト候補を評価する判断材料

2018年06月18日

6/18、日刊ゲンダイ39面「スカウトの逆襲」より

上茶谷 大河 (東洋大・投手)
180cm・右投右打・動画

「お前、何やってんだ」。東京ドームと神宮で行われている大学選手権のネット裏。試合と試合の合間だった。グラウンドでは次の試合に出てくるチームの監督がノックをしていた。

部長が顔を合わせるなり言ってきたので、思わず言い返した。「スコアブックに次のメンバーを書き込んでるんスよ。リストに名前が載ってるキャッチャーが出てきますから」

「アホか。そんなもの後でいいじゃねーか。キャッチャーを見るなら、なぜ、試合前のノックを見ないんだ。肩の強さ、送球の正確さ、フットワーク・・・二塁への送球やバント処理の動きなんかを見てれば判断材料になるだろう。チーム全体を見渡してるか、気配りはできてるか、といった点もチェックできる」

会うなりいきなり説教かと多少、ムカッときたけど、そこは我慢だ。隣にいた他球団の同僚なんか、さっさと仲間と昼飯に出掛けたからね。差を付けてやろうと、試合前のノックからお目当ての捕手をじっくりチェックした。

怒られてノックから見た甲斐があったよ。肩は強く、ガッツもある。バッティングもいい。掘り出し物じゃねーかって思わず、膝を打ったね。

数日後・・・。会議があった。といっても本格的なものじゃない。スカウトに部長とエラいさんを加えた食事会みたいなものさ。「皆さん、掘り出し物はいませんか?」。しかめっ面のエラいさんが切り出したんで、我先にと捕手の名前を挙げた。

「肩は強いし、バッティングもいい。ドラ1クラスじゃないですか?」。くだんの捕手は盗塁阻止率も含め、一般的な評価の割にデータ上の数字が秀逸なんだろう。数字好きのエラいさんの表情が一瞬、ほころんだのをオレは見逃さなかったね。

「後で聞いたところ、普段は二塁への送球が2秒を・・・」と言い掛けたら横ヤリが入った。部長だ。「そうか? オレが見た限り、2秒を切ったのは一度もなかったな。せいぜいが、5位か6位止まりの選手じゃないか」

「いや、今回はたまたま肩の調子がいまひとつだったみたいで・・・」と言うと、「肩の状態以前に、送球時のフォームに問題があるだろう。詳しくは言わないが、試合前のノックも試合中も欠点が見えたけどな」って返された。

1位評価した選手が5位か6位とダメ出しされたんだ。顔から火が出るくらい恥ずかしかったけど、見たらエラいさんまで下向いてたな。

このまま引き下がるわけにいかないし、初戦でKOされたドラフト1位候補・東洋大の上茶谷(動画)が話題になったとき「胃腸炎を患っていて本調子じゃなかったんス」って言うと、「リーグ戦の最後に3連投したツケが出たんだろう」だって。最近の部長、なんかオレに冷たい気がするんだけど気のせいかな。(プロ野球覆面スカウト)



上茶谷君のスカウト評はこちら

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draftkaigi at 07:03│ │大学 
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