勝又温史(日大鶴ヶ丘)、オリックス「丸を彷彿」
2018年07月12日

勝又 温史 (日大鶴ヶ丘高・投手) 178cm・右投左打・動画 |
直球を振り抜いたバットが、気持ちの良い金属音を奏でた。日大鶴ケ丘が4点リードの5回無死一塁。勝又の打球は右翼フェンスを越えた。「自分が打ったら流れがくると思って、一発を狙っていました」。投手としても6回から登板し、最速147キロの直球とカットボールで無失点。さらには5番に座ったバットでも、3安打4打点。打者としての能力の高さを見せつけた。
日米7球団のスカウト陣が目の色を変えた。剛腕の先発登板を期待して視察に訪れていたが、右翼手として出場。試合開始直後のネット裏には重苦しい雰囲気が漂ったが、一振りですべてを振り払った。3回1死満塁では、逆方向のレフトに2点二塁打。
オリックス・古屋編成部副部長が「広島の丸をほうふつとさせる」とうなれば、ヤクルト・橿渕スカウトグループデスクは「投打ともに魅力を感じる。球団初の二刀流もあり得る」と打者としても評価していくことを示唆した。
打撃はまだまだ伸びしろだらけだ。2年秋までは主に野手としてプレーしてきたが、3年になってからは投手に専念。打撃練習はフリー打撃しか行っていない。「打撃はほとんど意識していません。プロにはピッチャーとして行きたいです」と言うが「高校通算本塁打? 30本くらいですかね」と数字に無頓着な姿からは、底知れぬスケール感が漂う。
それでも、二刀流を捨てたわけではない。「打つのも好きなので、二刀流をさせてもらえるのなら是非ともやりたい。甲子園で根尾と対決したい」と、春夏連覇を狙う大阪桐蔭の根尾昂に挑戦状だ。東西の二刀流が、100回の夏を熱くする。
(7月11日 西東京大会2回戦 日大鶴ケ丘 10-0 都清瀬)


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