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2018ドラフト総括(藪恵壹氏)

2018年11月02日

夕刊フジ23面「藪恵壹の藪から棒球」より
25日のドラフト会議に取材で足を運びました。独特の緊張感が漂う会場を見ながらふと、自分が25年前(1993年)に1位指名されたころを思い出しました。

私なりに各球団の指名を採点すると、日本ハム中日が最高。吉田輝星投手(金足農)をはじめ甲子園で活躍したスターを4人指名した日本ハムは大収穫ですが、特筆すべきは、今季も6年連続Bクラスに終わった中日でしょう。

1位は4球団競合の末、相思相愛といわれていた地元・岐阜出身の根尾昂内野手(大阪桐蔭)の交渉権を獲得。同2位の梅津晃大投手(東洋大)は荒削りですが、注目は同4位の石橋康太捕手(関東第一高)。正捕手が定まらない中、次代を託そうというビジョンが明確です。近年、チームは低迷していますが、来季浮上するチャンスがあるなと感じています。

広島、西武、ソフトバンク、ロッテも野手、投手のバランスと、素材の良さが光ります。近年、球界全体的に「育成志向」が強まっていますが、特に広島は育成に強い自信と誇りを持っている球団です。1位の小園海斗内野手(報徳学園)を含め、好素材ばかりを狙い打ち。確固たる料理法はあるわけで、アラサーのタナキクマルの次代を担う選手を着実にそろえつつあるなと感心しました。

私の古巣阪神には40点と厳しい採点をつけました。俊足巧打が持ち味のドラ1の近本光司外野手(大阪ガス)は木製バットを操る社会人。近年、社会人出身の野手は糸原、源田(西武)、京田(中日)らがルーキーイヤーから活躍しているだけに、それほど心配はしていません。

一方、同2位以下ではフロントがどこまで5年後を見据えて戦略的に獲得したのかが未知数。無名選手が多いからです。もちろん、広島の丸、ソフトバンクの柳田にしても、アマチュア時代はそれほど注目を集めていた選手ではありません。プロ入り後に成長し中軸となる可能性のある選手もいるのでしょう。

しかし、今季最下位に終わったチームを率いる矢野新監督の本音は「すぐに使える選手がほしい」のはず。人気球団ゆえ、ファンは優勝を何年も辛抱強く待ってはくれません。その中で阪神のフロントは「育成」を強調していますが、これがどこまで浸透するか。結局新外国人、FA補強に頼らざるを得ない事態にならなければいいのですが・・・。


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