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広島、ドラ1候補の田中広輔を3位で獲れた内幕

2019年01月11日

1/10、日刊ゲンダイ30面「川端順の常勝軍団のつくり方」より

2013広島ドラフト3位 田中広輔
JR東日本・内野手

「1位の選手がまだ1人残っとるやろ?。田中よ田中。どうなんだ?」。2013年のドラフト。2位指名が終わったところで、カープの松田元オーナーが口火を切り、事態は急転した。「田中広輔はどこかケガでもしてるのか?。もう一回、JR東日本の堀井さん(哲也=監督)に電話して確認してもらえるか?」。

社会人ナンバーワン遊撃手として12球団が上位候補に挙げていたはずの田中(2013広島3位)がどこからも指名されない。オーナーからの命を受けた担当の尾形佳紀スカウトはすぐに堀井監督に電話を入れた。

「他の球団からも1位でと言われていたそうですが、どこからも指名はないので、3位でも本人は来ると言ってます」

とはいえ、近年の上位候補は「1位か2位」との条件を付け、3位以下ならプロ入りしないケースがよくある。オーナーに「本当に3位でもいいのか?。会社は出してくれるのか?。本人もOKなのか?」と念を押された尾形スカウトは再度、JR東日本側に電話で確認。3位の指名が回ってくる直前、「それならいこう」とギリギリのところで指名が決まった。

他球団も「1位、悪くても2位まで」という位置付けだったと聞くが、なぜか指名されずに残っていた。後で堀井監督に謝罪。同じJR東日本の吉田一将がオリックスから1位指名を受けていただけに、本人にも「3位でごめんな」と謝った。田中を2位にしなかったのは、編成的に投手が足りなかったから。当初は3位だったが、補強ポイントを重視して2位も投手を指名していた。

他球団はドラフト候補選手に順位をつけ、ポジションに関係なく上から順に指名していくこともあるという。1位で内野手を抽選で外し、外れ1位で外野手を外し、外れ外れ1位で投手を指名するといったケース。しかし、このやり方では「走れない一塁手型」のように、タイプやポジションが重なってしまうかもしれない。

カープにはオーナーが作った「年表」と、オーナーが考案し、私が作成に携わった「ドラフト表」の2つがある。「年表」は現在在籍している選手のポジション、年齢などを一覧表にしたもので昔からある。

「ドラフト表」はアマチュア候補100~130人を1位から育成までポジションごとに見やすく並べたもの。試行錯誤して完成したもので、ドラフト会場にも持参する。この1位の欄にポツッと田中が残っていたのである。

カープは常に5年先を考えている。編成面を考慮して選手を獲得することが大前提。例えば2位クラスで好投手がいるとする。しかし、チームに足りないのは遊撃手。将来的にレギュラーを奪えそうな3位クラスの遊撃手がいれば、その投手はスルーし、遊撃手を2位に繰り上げてでも指名する。

もし順番で指名する球団なら、投手を取って遊撃手は取れない可能性が高い。編成面を重視するカープは、そういう取り方を絶対にしない。 (つづく)



上の記事は広島の前編成部長、川端順氏(1983広島ドラフト1位)が書いたものです。

下は2013ドラフトで広島が指名した選手です。田中広輔は3位指名入団。プロでの成績はこちら


広島の2013ドラフト指名選手
1位大瀬良 大地九州共立大投手
2位九里 亜蓮亜細亜大投手
3位田中 広輔JR東日本内野手
4位西原 圭大ニチダイ投手
5位中村 祐太関東第一高投手
プロ入り後の成績


draftkaigi at 07:03│ │広島 
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