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広島、マー君ではなく前田健太を1巡目指名した理由

2019年01月13日

1/12、日刊ゲンダイ42面「川端順の常勝軍団のつくり方」より

2006広島(高校)ドラフト1巡目 前田健太
PL学園高・投手

2006年、PL学園の前田健太(現ドジャース)の高校生ドラフト1巡目指名は、当時担当だった宮本洋二郎元スカウトの眼力のたまものである。3年時は春のセンバツに出場したものの、夏は甲子園に届かなかった。球速も140キロ台半ばほどで目を見張るものではない。1位指名に踏み切るには物足りなさもあった。

それでも「野球センス」に惚れたという。「投げるだけじゃない。牽制もバント処理などの守備もうまい。打撃もいい。まるで桑田真澄や」と褒めちぎっていた。

宮本スカウトが一目で気に入ったのは「しっかり自分のフォームで投げている」というキャッチボールだ。実はほとんどのアマチュア、プロでさえ適当に投げる選手が多い。かく言うドラフト1位入団の私も、今思えばチャランポランにやっていた。

前田は左足を上げた際の姿勢が良かった。軸足(右足)の上にしっかり頭が乗っている。細身だが、この時に体重を感じているから、踏み出した時にパワーを感じた。威圧感があって、すっと体重移動もできる。本人は「0から(リリース時に)100」と言う。最初から力が入ると力みが生じる。これを高校時代から意識していた。

「今、どこですか?」。宮本スカウトに電話をかけると、たいてい「今、PL」。「またですか?」と私は呆れる。どうやらPLのグラウンドにスカウトは1人らしい。そして、こう続けた。 「しかし、何で他のスカウトは毎日この選手を見に来んのかな?」

同じ年、高校生投手では駒大苫小牧の田中将大(現ヤンキース)が目玉候補だった。夏の甲子園で沸き起こったハンカチ王子(斎藤佑樹=現日本ハム)フィーバーも、前田健がそれほど注目されなかった要因である。

前かがみになり、脱力した両方の腕を肩甲骨から大きく回すように動かす「マエケン体操」は、高校時代からやっている。本人によれば、故障防止が第一だが、肩甲骨や脊柱周辺の可動域を広くしてスピードを上げる目的があるという。

宮本スカウトの密着マークが実り、映像を見た松田元オーナーは「柔らかくてバランスがいい投手やないか」と気に入ってくれた。田中には4球団が競合したが、単独指名の見通しだったことも大きかった。

3年間で一度も甲子園出場経験がなく、中央球界では無名といえる二松学舎大付・鈴木誠也の2位指名は冒険だった。最後は光星学院・北條史也(現阪神)との一騎打ち。決め手となったのは「足」だった。 (つづく)



上の記事は広島の前編成部長、川端順氏(1983広島ドラフト1位)が書いたものです。

下は2006高校ドラフトで広島が指名した選手です。前田健太は1巡目指名入団。プロでの成績はこちら

広島の2006高校ドラフト指名選手
1巡目前田 健太PL学園高投手
2巡目指名権なし
3巡目会澤 翼水戸短大付高捕手
プロ入り後の成績


draftkaigi at 07:37│ │広島 
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