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スカウトの逆襲、センバツ初戦敗退の投手

2019年04月08日

4/8、日刊ゲンダイ39面「スカウトの逆襲」より
「おまえさぁ、まさか本気であのピッチャーをリストに載せたわけじゃねーよな」。センバツ期間中のことだ。部長から珍しく晩飯を誘われたもんで、てっきり、寒い中、ご苦労さんとねぎらってくれるのかと思ったら、梅田の居酒屋に入るなり説教だった。

部長の言う「あのピッチャー」とは、140キロ超のストレートを投げながら初戦で敗退した右腕のこと。オレの担当地区の選手だし、昨秋の時点でかなり速い球を投げていたから磨けば光ると思ってリストアップしたんだ。

「ありゃ、完全に野手の投げ方じゃねーか。東邦の石川もそうだけど、体の開きが早いから腕も早く前に出て、リリースポイントが丸見えだ。あれじゃ、いくら速い球を投げてもつかまるさ。悪いが、リストから外すからな」

そうはいっても、大学や社会人に行ってから良くなる可能性だってあるでしょ?

「いや、基本的な投げ方やフォームがなってないヤツは、どこまで行ってもダメさ。どれだけ体を鍛えようが、筋肉を付けようが、あの野手の投げ方自体が変わるわけじゃないからな。それよか星稜の奥川横浜の及川がいいのはだれでも分かるけど、同じ初戦敗退でも面白いのがいただろ?」

こう言う部長が挙げたのは、ある右腕の名前だった。しかし、フォームに迫力がないし、スピードもいまひとつ出ない。おまけに初戦で消えたピッチャーだ。最初からリストに載っていた投手とはいえ、この投手のどこがどういいのか。

「何より投げ方、投球フォームがいい。下半身をうまく使ってるし、体重移動もきちんとできている。肘の使い方や腕の振りもいいから、体を鍛えればまだまだ球速は上がると思う」

そして「初戦でアッサリ消えたからこそ狙い目なんじゃねーか。これから夏、秋まで追い掛ける価値のある投手だと思うな。まさかおまえ、ヤツが投げてる試合で寝てたわけじゃないよな?」と続けた。

「まさか。オレが試合中に居眠りなんかするわけないじゃないですか」って答えながら、ホントは内心、ドキッとしたんだけどね(苦笑い)

 (プロ野球覆面スカウト)



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