及川雅貴(横浜)、DeNA「初戦でまずまず」
2019年07月18日

及川 雅貴 (横浜高・投手) 182cm・左投左打・動画 |
最後の夏の始まりに横浜・及川(動画)が躍動した。点差など気にする様子もなく、捕手のミットにけれん味なく投げ込む。17-1の五回、3番手で登板すると空振り、見逃し、空振りの3者連続三振斬り。冷静にロージンバッグをポケットに入れ、試合後のあいさつに向かった。
「ショートイニングといわれ、それなりにいい投球ができた。やっぱり初戦は真っすぐだと思った。だから変化球はカーブを1球だけ」
1年から連続で夏の甲子園に出場しているエースは、チームとして4年連続となる全国切符獲得へ、強い気持ちをみなぎらせた。全12球中11球が直球でファウルは0。一度もバットに触れさせなかった。最後の打者には直球を3球続けて振らせるなど圧倒した。
今春の選抜では明豊(大分)との初戦に先発し3回もたずKO。春季県大会で背番号10となり、フォーム修正に試行錯誤する中で登板機会も少なかった。再び1を背負って臨む今夏。責任感と気迫を漂わせる。
この日は5球団が視察し、DeNA・篠原スカウトは「最速は144キロと、初戦でまずまず」。中日・小山スカウトは「試合前のランニングから投げたい気持ちが伝わってきた」と評価した。
平田監督も「(3番手での登板は)予定通り。落ち着いていた」と納得の表情を見せた。高校球界最速の163キロを誇る右腕、大船渡・佐々木を筆頭に、今秋のドラフトに向けて注目される“高校四天王”。その一角を担う及川からも、目が離せない。
(7月17日 神奈川大会2回戦 横浜 17ー1 横浜旭陵・相模向陽館)

