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高校生がプロで成功するための条件とは・・・

2019年08月03日

8/3、日刊ゲンダイ43面「権藤博の奔放主義」より

佐々木 朗希 (大船渡高・投手)
189cm・右投右打・動画

無責任なことを言いなさんな、という心境になる。夏の甲子園を前にしたこの時期になると、プロ注目の高校球児がスポーツマスコミを賑わせるのが常だ。やれ「20年にひとりの逸材」だ、やれ「〇〇2世の長距離砲」だのとかまびすしい。

今年は大船渡高校の佐々木朗希(動画)が主役に祭り上げられ、つい先日も「大谷君もすごいなと思ったけど、佐々木君の方がすごいと思う」という巨人スカウト部長のコメントがスポーツ紙各紙に躍っていた。同じ岩手の花巻東高時代に160キロをマークした大谷翔平(エンゼルス)を引き合いに出し、多くのスカウトが「大谷以上」と持ち上げている。

もちろん、高校生で最速163キロを投げる佐々木投手が類いまれなる才能の持ち主であることに異論はない。ただし、現時点で「プロ野球史上一番の投手になるかもしれない」とか「ストレートのキレは今プロに入っても3本の指に入る」というスカウトの言葉はいくらなんでも飛躍しすぎだ。

プロの世界に身を投じて60年弱、過去に私は何人もの「江夏2世」「江川2世」「松坂2世」を見てきたが、その才能を開かせることなくプロ野球を去った選手も、同じように何人も見てきた。プロで成功するための条件をひとつ挙げるとすればなんですか・・・そう聞かれたときの、私の答えは決まっている。

「順応性です。どんなに素質があっても、これがないと、なかなか才能は開花しない。高校では高校の、大学では大学の、二軍では二軍の、そして一軍では一軍の環境やレベルに柔軟に対応するセンスがあるかどうか。これがプロで数字を残す第一の条件ですよ」

163キロの球を投げるのは大きな武器だが、スピードがあれば勝てるというものではない。二軍では圧倒的なピッチングをするのに、一軍に上がるとそれができない。残念ながら、そういう投手は数多くいた。

佐々木投手がそうだとは言わないけれど、「大谷以上だ」と騒ぐのはまだ早い。順応性があればとてつもない投手になるだろうし、なければ・・・。いずれにしろ、彼はプロでのスタートラインにも立っていないのだ。

今の時点でプロのスカウトやメディアが持ち上げすぎると、彼に余計なプレッシャーをかけることになる。〇〇2世の多くが失意のまま去ったのは、過度な期待を正面から受け止めてしまったことも原因だ。無責任な賛辞を受け流す順応性が、佐々木投手にあることを願っている。



佐々木君のスカウト評はこちら

佐々木君のピッチング動画はこちら

draftkaigi at 07:02│ │高校 
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