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2019ドラフト展望、奥川と佐々木で人気を二分か?

2019年08月09日

8/9、夕刊フジ28面より

奥川 恭伸 (星稜高・投手)
182cm・右投右打・動画

この日の星稜・奥川(動画)は、味方の初回の攻撃が三者凡退で終わったのを見てその裏、「初回の入りが大事。相手を乗せないためにも、立ち上がりはギアを入れていった」。先頭打者をこの日最速の153キロで空振り三振に切るなど、圧巻の3者連続三振。

その後は140キロ台後半に球速を抑えつつスライダーとチェンジアップを駆使し、打たせて取る投球にペースチェンジ。94球の完封劇につなげた。

すでに大船渡・佐々木(動画)の1位入札を公言している日本ハムの球団幹部が快投を続ける奥川を見ながら冗談交じりにこう漏らした。「何とかどっちも獲れねえかな・・・」

佐々木も奥川も明言こそしていないものの、プロ志望届提出が確実。今秋のドラフト会議ではどちらも1位指名が確実視され、幹部の発言は無理を承知の無い物ねだりだが、佐々木と並ぶ最高の評価を下していることをうかがわせた。

オリックス・古屋編成副部長は「味方の攻撃が3人で終わって流れが悪くなりそうだったから、初回は三振を狙いにいったね。お客さんを引き寄せられる。プロのエースにはそういう力も必要になる」と球場の雰囲気を一変させるエースの風格を評価した。

中日は親会社の北陸方面における新聞販売戦略上、1位入札が濃厚。中田編成部アマスカウトディレクターが「春からさらに成長している。一番は全体的なパワー。球速は、それほど力を入れていなくても140キロ台後半をコンスタントに出せる。それをコースに投げ分けられるから、高校生レベルではなかなか連打は出ないよね。勝負どころでは力を入れて150キロオーバーをドン。球に力があるから前に飛ばせない」と絶賛。直球の球威、制球力の向上を見て改めてほれ込んだ様子だ。

中田ディレクターは最速163キロを誇る“令和の怪物”佐々木との比較について「どのスカウトでも難しいだろう」とうなる。「奥川の場合、魅力は完成度の高さ。プロに入って、来年の早い時期に1軍で投げる姿がイメージできる。マー君(現ヤンキース・田中将大投手)の1年目みたいな感じで成長していけるんじゃないかな」

田中は楽天1年目の2007年、3月29日に初登板初先発を経験。4月18日のソフトバンク戦で初勝利を完投で飾るなど、1年目から11勝(7敗)を挙げ即戦力としてローテーションに加わった。2ケタ勝利はともかく、奥川にも同様の完成度の高さが備わっているとみるスカウトは多い。

膝が立ち気味な投球フォームを懸念する声もあるが、日本ハム・山田正雄スカウト顧問は「前田(健太投手=現ドジャース)も立ち気味なフォームだったが、あれだけの投手になった。ひとつの個性と考えた方がいいんじゃないかな」と打ち消す。

一方の佐々木は「まだ身体の成長が止まっていないというからね。1年目から1軍で、となれば故障の危険が高い。1、2年は体作りの期間と考えて2軍で慎重に育成していく必要があるし、相当計画的な育成方針が求められる。即戦力ではなく素材型といえるだろうね。ただ、成長したときのてっぺんの高さはどうなるか。奥川もまだ伸びしろは大きいし、すごい投手になると思うが、佐々木は天井が見えない。時間がかかっても、本当にとんでもないピッチャーになるかもしれない。だから難しいんだ」(中田ディレクター)。

BIG4の中で甲子園に出場できたのは奥川だけ。荒木大輔、松坂大輔、斎藤佑樹らの名前を挙げるまでもなく、日本人は甲子園のヒーローを熱烈に、しかも長く愛する傾向が強い。奥川には今大会で星稜を悲願の石川県勢初優勝に導くなどして“伝説”となる可能性があり、佐々木はその資格を逃した。

「そうなったら、プロ野球は人気商売だから、(ドラフトでは)佐々木と奥川で人気を二分するか、奥川の方に指名が集中する可能性だってある」と指摘するのはセ・リーグ球団幹部。北陸の剛腕の快投で、ドラフト戦線が風雲急を告げている。



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