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スカウトの逆襲、スカウト会議での出来事

2019年08月26日

8/26、日刊ゲンダイ終面「スカウトの逆襲」より
せんだってスカウト会議があった。出場校すべてが甲子園に出そろった後、オレたちスカウトは本拠地に帰った。そこで毎年、エライさんも交えた会議をするんだ。

球団は甲子園大会の前にリストを作成する。大学、社会人も含め、各地区の担当スカウトの推薦をもとに選手をピックアップ。1~2位候補、3~4位候補、5位以下といった具合にランク付けしてリストに載せる。甲子園に出た選手を中心に評価が妥当かどうか、リストに載っていない掘り出しものはいないか、スカウト同士が意見をぶつけ合うのさ。

例年なら、あの選手が3~4位候補なんて盛り過ぎだろうとか、あの肩ではリストから外すべきだなんて、忌憚ない意見を言うオレも、今年はおとなしくしてた。なにしろ昨年のこの時期の会議で、オレがクソミソにこき下ろした大学生投手が最近、他球団でバリバリ働いてるんだ。

しかも、たまたま顔を出した監督の前で「変化球のコントロールがあれだけ甘いと、プロじゃ使えませんよ」なんてバッサリやったのが、一軍でそれなりの活躍をしてるんだから、肩身が狭いったらありゃしない。

案の定、スカウトがひと通り意見を言い合った後、ルーキーの話題になった。ウチが獲得した選手に限らず、他球団で活躍する選手に話が及んだとき、くだんの投手の名前が挙がった。部長が「そういや、おまえが担当だったよな」なんてわざとらしくこっちを向くもんだから「コーチにかなりいじられてコントロールがよくなったって聞いてます」ってシドロモドロ。まさに針のムシロさ。

いまになって選手をコテンパンにくさしたのはマズかったと悔やんでも後の祭り。甲子園でチェックしたある投手の評価が高過ぎるんじゃないかと思ったけど、今回は静かにしてたんだ。

会議が終了。部長が来て「おまえさぁ、見立てが違っていたからといって、自分の意見はハッキリ言わなきゃ意味がねーぞ」なんてハッパをかけてくれたけど、オレたちスカウトは1年契約。もうじき肩をたたかれるかもしれないわけで、そうなったときに部長はオレを守ってくれるのか。

「クビを気にして自分の評価をきちんと言えないヤツは論外」って部長は言うんだけどね。(プロ野球覆面スカウト)



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