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スカウトの逆襲、ガセのドラフト情報に踊らされ…

2019年10月21日

10/21、日刊ゲンダイ29面「スカウトの逆襲」より
いやもう、17日のドラフトはマイッタよ。当日、球団の控室に入るなり、胸ポケットのスマホがふるえた。その後も電話やメールがひっきりなし。他球団のスカウトからだ。聞いてくることはみな一緒。

「外れ1位はダレ? 高校生? 社会人? 右? 左?」。日頃、球場で顔を合わせても挨拶しないような連中まで、手の内を探ってきた。

各球団の指名が佐々木(大船渡)、奥川(星稜)、森下(明大)に集中、ドラフト史上初めて12球団がクジ引きをするんじゃないかともっぱらだっただけに、どの球団も外れ1位が重要になる。外れまで競合した揚げ句、クジを2回も3回も外したら目も当てられないからね。どこも情報収集に躍起になったんだ。

午後5時にドラフト会議が始まっても情報集めは続く。控室で一緒だった同僚は、会場の部長にメールでせっせと集めた情報を送ってたっけ。

とはいえ、キツネとタヌキの化かし合い。いかにして他球団を出し抜くかが勝負だから、情報が正確だとは限らない。案の定、同僚が「2位でいけます。他はいきませんから」とメールした投手は、あろうことか2位でライバル球団にもっていかれた。

その球団は当初、3位指名を予定していたが、2位指名するはずだった投手を別の球団に外れ1位でもっていかれた。そのため指名順位がひとつ繰り上がったらしい。なにが2位でいけますだ、大見え切ってガセ情報に踊らされてりゃ世話ねーよ――同僚のミスを内心、ほくそ笑んだのも束の間、今度は自分が顔色を失った。

オレの担当で7位指名する予定の選手が、6位で他球団にもっていかれたんだ。その球団が狙っているのは分かってたけど、どうやら育成で取るらしいという情報だったんで部長に報告。それなら7位でイケるなという念押しに、「大丈夫。イケます!」なんて威勢よく返事をしてたもんだから、バツが悪いったらありゃしない。

会議が終わって、控室に戻ってきた部長の視線の冷ややかなこと。嫌みを言われたり、説教されたりしたわけじゃないけど、オレも同僚も最後まで部長とは目を合わせられなかった。それどころか「1年間、ご苦労さん」という部長の挨拶が終わるや否や、「お疲れさまでした!」って脱兎のごとく控室を後にしたんだ。(プロ野球覆面スカウト)



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