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一匹狼と呼ばれたスカウトが獲得した森本稀哲

2019年12月15日

西日本スポーツ15面「一匹狼と呼ばれたスカウト山田正雄」より

1998日本ハムドラフト4位 森本稀哲
帝京高・内野手


山田は1986年に一般企業を退職し、日本ハムのスカウトとして球界に復帰した。1年目に担当した逸材がドラフトで指名された。入団にこぎつけた第1号の選手だ。高卒の内野手。新米スカウトはゾッコンだった。「足が速い。体もいい。打撃の形もいいし、飛ばす」。

50メートル5秒7の快足が最大の武器。未来のサードのレギュラー候補に入れ込んだ。自宅に招待し「プロ野球の世界とは・・・」とレクチャーし始めた、その時だった。聞いていると思いや、その選手は居眠りしていた。

素材は抜群でも内面がネックだった。人が見ていないところでは、練習しない。同僚に誘われると断れず、つるんで外出した。フリー打撃で柵越えを連発しても実戦に入ると打てず、研究や工夫をすることもなかった。ひたむきに練習する心、熱心に勉強し、配球などを理解しようとする姿勢の両方が欠けていた。その内野手は大成しなかった。

スカウト1年目の失敗。この教訓を生かすと心に決めた。「選手の性格を見抜いていかないといけない。外見で見えるものと内面は絶対に違う。選手が成功するためには内面的なことが重要」。山田が後のスカウト活動で、人間性を重点的にチェックするようになったゆえんである。

練習に取り組む姿勢も「周囲が黙っていても、やるような選手。俺がいちいち練習しないとダメだよと言うような選手は絶対に獲ってはいけない」と固く決意した。

学校側に連絡を入れず、監督がグラウンドで目を光らせていない時間帯に抜き打ちで選手の練習をチェックしたこともあった。有望な高校生を極秘視察した。日本ハムが1998年度ドラフト4位で獲得した帝京・森本稀哲(1998日ハム4位)。走攻守の三拍子そろった逸材。

森本は、プロ球団のスカウトの前で元気にアピールするタイプで「それが本当の姿なのかを見たい」とミッションを決行した。

帝京の校舎横にあるビルに潜入した。3階のスペースに入り込み、ガラス張りから帝京のグラウンドをまじまじと見た。選手たちはトンボがけをしていた。監督はいない。一生懸命やっているふりをする選手、座り込む選手・・・。そんな中、森本は自分が任されたグラウンドのエリアを黙々と整備していた。

「あいつはずーっと、トンボをかけていた」。周囲の監視がないと思っていても一生懸命、取り組む姿に「うそはない。性格は、絶対に大丈夫」と評価が決まった。

森本は、日本ハム時代に新庄剛志、稲葉篤紀と鉄壁の外野陣を形成した。明るいキャラクターで、ムードメーカーぶりも発揮して人気が高かった。徹底的に内面を見抜いたスカウト時代。ドラフト上位候補の逸材でも、性格や練習態度を見て指名を断念したことは「たくさんありますよ」と平然と言う。

山田の恩師である親分こと大沢啓二は「お前、すげえな。性格、分かるのか?。どこで調べた?、誰かに聞いてきたのか?」と驚いていたという。



下は1998ドラフトで日ハムが指名した選手です。森本稀哲は4位指名入団。プロでの成績はこちら

日本ハムの1998ドラフト指名選手
1位実松 一成佐賀学園高捕手
2位建山 義紀松下電器投手
3位立石 尚行NTT関東投手
4位森本 稀哲帝京高内野手
5位阿久根 鋼吉NTT関東内野手
6位伊藤 剛NTT関東投手
プロ入り後の成績


draftkaigi at 07:00│ │日本ハム 
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