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スカウトの逆襲、打撃コーチとスカウトの言い争い

2020年02月10日

2/10、日刊ゲンダイ27面「スカウトの逆襲」より
キャンプ地球場でのこと。選手のほとんどが昼食を済ませ、ガランとした食堂でスカウトと打撃コーチが言い争いをしている。というか、互いにエキサイトして胸ぐらをつかみそうな勢いだ。

「オレはアイツのシュアでコンパクトな打撃を評価したんだ! 球団もそれを認めたからドラフトしたのに、あんなにブンブン、バットを振り回してたら良さがなくなるじゃねーか」

「何を言ってるんだ。バットはしっかりと振れるし、こっちでフリー打撃をやらせたら柵越え連発じゃないか! 監督にも『あの子は当てにいってない。バットを振り切れるし、間違いなく良くなりますよ』って報告したくらいさ」

「打撃投手の球をいくら飛ばしても、参考になんかならないって。だいたいアンタはアイツのアマチュア時代を知らねーだろ! ヤツの体形をよく見ろよ。背は高いが、太もも、ふくらはぎの細さ・・・、パワーヒッターになれるはずがないだろ!」


売り言葉に買い言葉って感じで、しまいには罵り合いに。部長が止めに入らなかったら、食堂が本当に血で汚れたかもしれなかった。

「アイツ」とか「あの子」ってのは、シュアな打撃を評価されてプロ入りしたルーキー。自主トレ中、全打席本塁打狙いのスイングをしていたので、部長もさすがに気になって、担当スカウトに「プロなんだし長打を打たなければならないと思い込んでいるようなら、長所をなくすことになる。おまえがよく、打撃コーチと話し合った方がいい」と指示した話は前回のコラムで書いた。

新人はキャンプでも相変わらずバットを振り回してるし、打撃コーチも褒めちぎってたから、担当スカウトが打撃コーチに相談。最初は穏やかだった話し合いが、次第にヒートアップしたってわけだ。部長は興奮冷めやらない表情の担当スカウトを呼んでこう言った。

「本人も長打を打ちたがっているようだし、とりあえずコーチに任せておけ。けど、実戦であのスイングをしてたら、間違いなく壁に当たる。問題はそのときだ。振り回すことを奨励したコーチは、間違ってもコンパクトに振れとは言わない。自分の言ったことを否定することになるからな。ボールの見極めができてないとか、タイミングの取り方が悪いとか、そんなアドバイスをするんだろうが、選手はおそらくアタマを抱える。そのときこそ、おまえの出番さ。コーチには内緒だぞとクギを刺したうえで、本来の打撃を思い出せ、原点に返れって言ってやれ」

部長の話を聞いた担当は、まさに胸のつかえが取れたような顔をしてたっけ。3月10日は12球団のスカウトのゴルフコンペがある。せっかくキャンプ地にいるし、みっちり練習しておこうと思ったけど、部長と担当のやりとりを聞いて、とりあえず自分が担当した選手の面倒をしっかりみようと思ったね。 (プロ野球覆面スカウト)



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