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スカウト甲子園日記、「達孝太(天理)は素材型」

2021年03月23日

3/23、日刊ゲンダイ27面「覆面スカウト甲子園日記」より  

達孝太(天理高・投手)
193cm・右投右打・動画

センバツ3日目の21日は、お客さんが入る日曜日にもかかわらず雨で中止になった。スカウトの中には昼間から買い物やパチンコやサウナに行くのもいたけど、多くはホテルにこもって情報整理の時間に充てたはずだ。

リストに載っている選手を、実際にグラウンドでチェックしてどうだったか。リストに載っていない中に、掘り出し物はいなかったか。現状の実力、将来性、大学に行った方がいいかどうかなどを整理してパソコンやノートに書き出しておく。やがて行われるスカウト会議に備えるんだ。

選手の性格や練習態度も含めて足りない情報は後日、学校の監督やコーチに直接電話して確認するんだが、まぁ、彼らは自分の選手をあまり悪く言わないから、話半分に聞いた方がいい。彼らとの信頼関係を築いていくうちに情報の正確性は増すものさ。

計6試合、2日分の情報整理だと2、3時間で済む。オレが見た中で気になったひとりは、2日目の第1試合で161球を投げて完投した天理の193センチ右腕・達孝太(動画)だ。9回を投げて6安打1失点、10奪三振。球種が豊富だし、手先が器用で体が軟らかい。そこそこキレのある直球も投げていた。夏までにまだまだ伸びるだろう。

まだ高校生。課題も幾つかある。下半身が安定しないから、リリースポイントがバラつく。3与四球も、コントロールはいまひとつだ。大きな体を扱うのは難しいから、そのせいかもしれない。ただ、まだ本調子ではない。去年見た時は、もっと落差が大きくて良いフォークを投げていた。

現段階の評価は「素材型」だろう。磨けば光る可能性を秘めていて、プロが好むタイプ。順位はともかく、ドラフトの対象選手だ。これから試合を重ねるうちに、その可能性がどれほどなのか見極めていくことになる。

161球を投げたせいか、球数制限が話題になっているが、こればかりは難しい問題だ。投げ過ぎて潰れた選手がいる一方、それが糧になって成功する選手もいる。人それぞれ体のつくりも強度も違うのだから。



達君のスカウト評はこちら

達君のピッチング動画はこちら


draftkaigi at 06:50│ │高校 
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