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スカウトの逆襲、選抜出場投手にメジャー球団注目

2021年03月29日

3/29、日刊ゲンダイ37面「スカウトの逆襲」より
米球界には「ピッチスマート」という言葉がある。日本語で言う「球数制限」のことで、メジャーはもちろん、特にリトルリーグや高校野球などでは、投手の球数が厳しく制限される。

17~18歳は1日に105球までしか投げられない。しかも、81~105球を投げたら最低4日間は投球禁止になる。15~16歳は95球。76~95球を投げたら、同様に4日間は投げられない。ピッチスマートを守らない指導者は、親御さんたちから生徒虐待で訴えられることになる。

日本でも本格的に球数制限が導入された。甲子園でも今回のセンバツから投手ひとりにつき「1週間500球以内」しか投げられなくなった。

それでも成長期の高校生にはかなりの負担を強いることになる。ほとんどの試合でだれかひとりは105球以上投げているどころか、1回戦で140球以上投げた投手が6人。天理の達は161球、上田西の山口は162球を投げた。

甲子園のネット裏にはいま、日本人のメジャースカウトが何人かいるが、アメリカ人スカウトがいれば、「人殺し!」「虐待じゃないか!」と声を上げているところだ。

さて、今回、センバツに出場している学校のエースに、メジャーのスカウトがツバをつけていると聞いた。本人はメジャー志向を公言、日本のプロ野球を経ずに直接、海を渡る勢いらしい

どんな甘言に踊らされているのかは知る由もないが、米球界は右も左も分からない18歳がいきなり渡米してうまくいくほど甘い世界ではない。まずは、マイナーリーグの激しい生存競争で淘汰されてしまう可能性が高い。

食事はだいぶ改善されてきたとはいえ、マイナーの環境は基本的に劣悪だ。グラブやスパイクをその辺に置いておこうものなら、あっという間にかっぱらわれる。恵まれない環境で育った選手たちがウの目タカの目。一日も早くステップアップしたいマイナーリーガーたちは、他人を蹴落としてでも競争に勝ち抜こうとする。

18歳といえば、体も出来上がっていない。英語だっておそらく満足に話せないだろう。アタマも肉体も未熟な高校生がいきなり渡米して成功した例が皆無に近いのはある意味、当然なのだ。

わたしは日本の高校生を直接、メジャー挑戦させることをよしとしないのは、それが本人のためでもあるからだ。獲得するのはあくまでもプロ野球を経て完成した選手だと考えている。(メジャーリーグ覆面スカウト)



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