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異色のドラフト候補、山下輝(法政大)

2021年04月15日

週プレ4月26日号より

山下輝(法政大・投手)
188cm・左投左打・動画

大学球界で動向を注視したいのは、まだ実績がほとんどない法政大・山下輝(動画)。東京六大学リーグで通算11イニングしか投げていないこの左腕は、今秋のドラフトで1位指名される可能性すら秘めている。

身長188cm、体重95kgの巨体で、ふてぶてしいマウンドさばきからは大物感がにじみ出る。木更津総合高時代は早川の1学年後輩で、侍ジャパンU-18代表に選出された経験もある。当時、プロ志望届を提出していれば「ドラフト上位指名は堅い」と言われた有望株だった。

ところが、ステップアップのために進学した法政大で、早々に左肘を痛めてしまう。回復の経過が思わしくなく、1年冬には治癒に時間がかかるとされるトミー・ジョン手術を受けた。全身麻酔から覚めた山下は、動かない左肘を見てあらためて事の重大さを認識したという。

術後3ヵ月は走ることすらできず、再びボールを握れるようになったのは術後7ヵ月後。山下の大学2年目は、気の遠くなるようなリハビリの時間に充てられた。

3年生になった昨年に戦線復帰し、短いイニングのみの"試運転"ながら2勝をマーク。自己最速の151キロを計測するなどパワーアップした姿を見せた。破壊力のある速球とスライダーに加え、右打者には沈むツーシームも駆使する。

なお、スライダーとツーシームの握りは、高校時代に早川から教わったとおり投げ続けている。

中学時代は部員わずか7人の軟式野球部に所属し、バスケットボール部と音楽部の助っ人(しかも音楽部員は女子)を呼んで試合に出場していた。山下は助っ人に負担をかけないよう「常に三振を狙っていた」と振り返る。何事にも動じないマウンド姿は、弱小チームに所属したジュニア期に培われたようだ。

同じ左腕の大スターであるアロルディス・チャップマン(ヤンキース)のトレーニング動画に刺激を受けて以来、ウエートトレーニングに励むようになった。本人も「MLBに興味があります」とメジャー志向を隠さない。体重95kgとはいえ身のこなしに鈍重さはなく、山下は「あと2、3kg増やしたい」と意気込む。

大学最終学年の今季、体調万全で結果を残せれば、先輩の早川と同様にドラフト戦線の主役になれるはずだ。


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draftkaigi at 06:52│ │大学 
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