ドラフト会議情報局 2021高校生ドラフト候補 2021大学生ドラフト候補 2021社会人ドラフト候補
2021ドラフト全指名選手 スカウト評価 ドラフト候補の動画 ホームにもどる

ドラフト選手の家庭の事情、隅田知一郎(西武1位)

2021年11月09日

11/9、日刊ゲンダイ27面「ドラフト選手の家庭の事情」より 

2021西武ドラフト1位 隅田知一郎
西日本工大・投手・動画

隅田(動画)を指導した長崎県大村市の少年野球チーム「大村クラブ」の橋口博監督にはひとつ、印象深い思い出がある。

「ある日、隅田がグラウンドで突然、倒れたんですよ。彼はとにかく野球が好きで好きで、誰よりも早く練習に来て、誰よりも遅く帰る子。それが倒れたものだから何があったのかと思ったら……朝ごはんを食べないでグラウンドに来ていたというのだから驚くやら、呆れるやらです(笑い)」

相撲の朝稽古でもあるまいに、小学生が空腹のまま練習するのは健康に良いわけがない。橋口監督は隅田の両親に、「ちゃんとご飯を食べさせてから来るようにお願いします」と“指導”したが、隅田家には隅田家の事情があった。

隅田は父・弘之さん(70)、母・悦子さん(52)、弟(21)、妹(18)の5人家族。弘之さんはバスの運転手をしており、朝早く、夜も遅い。悦子さんは介護職のため、夜勤があった場合は子供たちの食事を作ることができない。

悦子さんが言う。

「そうした事情があるので、子供たちには炊飯器でご飯を炊くことを真っ先に教えました。お米があれば、卵やふりかけで朝ごはんを食べられますから。でも、知一郎は弟の手を引っ張って何も食べずに飛び出して……。倒れた後? 少しは食べてから行くようにはなりましたけど(笑い)」

絵に描いたような野球小僧だった隅田。家族で買い物に行っても、窓ガラスに映る自分の姿を見て投球フォームを確認したり……。とにかく落ち着きがなかったという。

「本人も『子供の頃は多動性障害だったんじゃないかな』と話していたくらいですからね。とにかくじっとしていられない子。だから小学校1年生の時に『野球をしたい』と言った際も、1年間我慢させたんです。飽きっぽかったので、『1年我慢して来年も同じ気持ちだったらいいよ』って。でも、野球には本当に真剣に打ち込んでいました。あの子が中学を卒業するかどうかの時、あまりに勉強をしないものだからケンカになったんです。『プロになれる人はわずかなんだから、なれなかった時のことも考えないとダメ』と言ったら、『俺には野球しかない! 人に比べて、何にもいいところがないんだよ!』って。それだけ真剣なんです」(悦子さん)

橋口監督も言う。

「少年野球は変化球禁止ですが、当時から投球術を駆使していました。ボールを長く持ったり、直球を少し抜いて投げてみたり……。僕らが教えたわけじゃありません。おそらくテレビでプロの試合を見て覚えたのでしょうけど、吸収力は早かったですね。野球に関しては何事にも興味津々なんですよ」

最多4球団が競合した末に西武から指名挨拶を受けた際は、現在高校3年生の妹の大学の学費を「契約金で払う」と宣言した。

「受験もまだなのにねえ(笑い)。でも、以前から『自分がドラ1で行ければ学費は払うから』と言っていました。高卒でアルバイト的なことをするより、大学を出て資格を取った方がいい、と。ウチは親がかまってやれなかった分、子供たちの結束は強いんですよ」(悦子さん)

腹いっぱい食べて、家族のため、自分のためにプロでも結果を出したい。



下は2021ドラフト会議で西武が指名した選手です。1位指名・隅田君のスカウト評はこちら

西武の2021ドラフト指名選手
1位隅田 知一郎西日本工大投手
2位佐藤 隼輔筑波大投手
3位古賀 悠斗中央大捕手
4位羽田 慎之介八王子高投手
5位黒田 将矢八戸工大一高投手
6位中山 誠吾白鴎大内野手



draftkaigi at 07:04│ │西武 
ドラフトニュース検索