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ドラフト選手の家庭の事情、風間球打(ソフトB1位)

2021年11月16日

11/16、日刊ゲンダイ26面「ドラフト選手の家庭の事情」より 

2021ソフトバンクドラフト1位 風間球打
ノースアジア大明桜高・投手・動画

山梨県甲州市。甲府盆地の東端で、風間球打(動画)は生まれ育った。男ばかり4人兄弟の三男坊。長男・球道、次男・球星、三男の球打に末っ子の球志良と、いずれも「球」がつく。

父の啓介さんはかつて地元塩山商業(現塩山高校)で甲子園を目指してプレーしていた高校球児。子供たちの名前の由来は水島新司氏の野球漫画「球道くん」だ。風間が小学生時代に所属していた奥野田スポーツ少年団の佐藤哲雄監督は「打ってよし、投げてよしの子でした」とこう続ける。

「負けん気が強く、勝負強い。普段は球速を抑えて丁寧に投げていましたが、走者が出るとギアが入ってスピードが上がる。2人のお兄さんを見て育っているからか、そうしたクレバーさも武器のひとつでした。小学生にしては身長も大きかったですね。6年生の頃は160センチ以上はあったはずです」

地元では敵なし。しかし、県大会への出場を決めた直後、チームを辞めてしまった。

中学時代は同じく地元の笛吹ボーイズに所属。こちらも3年時に退団した。本紙は笛吹ボーイズに取材を申し込んだものの、「申し訳ありませんが、ウチは風間くんに関する取材は受けていないんです」と断られてしまった。

いったい、何があったのか。風間の獲得を検討していたパ球団のあるスカウトは、「これは私が甲州市の知人や関係者に聞いた話だが」と前置きしてこう続ける。

「風間自身ではなく、お父さんが原因だそうです。元高校球児で野球の指導方法にも一家言あり、練習方法をめぐって息子さんのチームのコーチ、監督とぶつかることも少なくなかったとか。実はお父さんはもともと、地元の甲州市で少年野球チームの監督をしていたんです。でも、妥協を許さない姿勢から保護者とのトラブルを生んだりして、チームを畳んでしまった。風間も最初は父親のチームに所属していたようです」

子供たちも父の教えをかたくなに守っていた。歴代の指導者たちにすれば、そうした姿勢が頑迷に映ったのかもしれない。

「奥野田スポーツ少年団の前監督は、お父さんの塩山高校時代の先輩です。そんな先輩にも野球で熱くなると食ってかかってしまう。結局、前監督とはケンカ別れのような形になり、退団に至ったと聞いています。笛吹ボーイズも似たような経緯だったとか」(前出のスカウト)

そうした父に育てられた風間は、いわば指導者泣かせのきかん坊。しかし、進学したノースアジア大明桜の輿石重弘監督は「ウチでは何の問題もありませんでした」と、こう続ける。

「私はお父さんのことも知っていますし、何より高校では寮生活でしたからね。ヤンチャな子でしたが、言われたことはしっかりやるタイプ。あまり勉強ができる方ではありませんでしたが、赤点は一回も取ったことがない。赤点だと部活も制限されるし、補習にも出なければいけませんから。ウチに入学した当初はまだ投手経験が浅く、中学時代は主に外野。でも、体の軸がしっかりしており、『この子は伸びるぞ』と思いました。最初は1イニング、次は3イニングと徐々に投球回数を伸ばし、1年夏の県大会では準々決勝で7イニングを投げました」

1学年上に投手が多かったこともあり、1年秋は主に左翼でプレー。2年夏に初めて150キロをマークし、投手としてメキメキ成長を遂げた。ドラフトではソフトバンクから単独1位指名。野球狂のお父さんも満足しているに違いない。



下は2021ドラフト会議でソフトバンクが指名した選手です。1位指名・風間君のスカウト評はこちら

ソフトバンクの2021ドラフト指名選手
1位風間 球打明桜高投手
2位正木 智也慶応大外野手
3位木村 大成北海高投手
4位野村 勇NTT西日本内野手
5位大竹 風雅東北福祉大投手



draftkaigi at 07:05│ │ソフトバンク 
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