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ドラフト選手の家庭の事情、斉藤優汰(広島1位)

2022年12月03日

12/3、日刊ゲンダイ43面「ドラフト選手の家庭の事情」より 

2022広島ドラフト1位 斉藤優汰
苫小牧中央高・投手・動画

北海道岩見沢市。冬場には積雪2メートルを越えることもある雪深い町で生まれ育った。厳しい寒さの中、母の明美さん(56)は夜勤の看護職をしながら女手ひとつで斉藤をプロの世界へ送り出した。

同じ苫小牧中央で投手をする弟の翔太さんと共にドラフト会議の指名を待った明美さんは斉藤から
「ここまで育ててくれてありがとう」と花束を贈られ、「本当にうれしいです」と涙ぐんだ。感謝の向かう先は、母親だけではない。野球部の副部長を務める横井美可教諭(養護担当)はこう言う。

「非常に気遣いができる子で、友人に対しても教員に対しても、次にしようと思っている動作を先に読んで行動する。例えば何かを取ってほしそうだったら、『取りますか?』と声をかけたり。そういう気配り、目配りができる子でした」

また、勉学の分野でも優等生。苫小牧中央は特別進学コースと一般コースに分かれているが、斉藤は特別進学コースで入学。常に学年1、2位を争う好成績だったという。

「入学当初から非常に勉強ができる生徒で、本人は数学が得意だと言っていました。野球部の練習で時間がない中、時間を見つけて寮に帰ってから30分でも机に向かう時間を自分なりにつくっていたようです。5時半ごろに起きて勉強している日もあるというのを同じ寮生が目撃していて、(目撃した生徒が)『自分にはできません……』と話していました」(横井副部長)

入学式翌日から新型コロナウイルスの影響で高校は休校に。1カ月間登校できず、部活動も禁止になった。寮も一時的に出ることになったが自宅で自主練習に励み、体づくりを続けていたという。ただ、その優しく生真面目な性格が、時にはアダとなることも。渡邊宏禎監督はこう話す。

「おとなしくて真面目な性格。そのおとなしい性格が影響して、勝負勘というのが少し足りないところもあった。バッターに向かっていく気持ちとか、責任を感じすぎる部分があったので、『ひとりで野球をやってるんじゃない』というようなことはよく言ってきました。それはプロ入り後の課題でもあると思う。未完成なので、広島カープには伸びしろを買っていただいたと思っています。もしかしたら、優しすぎるところは変えていかないといけない部分かもしれないですが、広島という地域の人から好感を持たれるような、息の長い選手になってほしい」

現役引退後も寮生活を続け、グラウンドで300メートル走20本など走り込みや体幹トレーニングに毎日精を出しているという。優等生の「伸びしろ」は広島でどこまで開花するか。


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draftkaigi at 06:41│ │広島 
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