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スカウトの逆襲、過保護に育った選手は大成しない

2022年12月26日

12/26、日刊ゲンダイ37面「スカウトの逆襲」より
「ウチの子は、何年もしないうちに必ず出てきますよ。なにしろ子供の頃からの練習量がハンパじゃありませんし、モノが違いますからね」

新人の入団発表が行われた11月下旬、彼らの親御さんたちとテーブルを囲んで食事をしたときのことだ。ある高校生の父親が得意満面でこう言ったからたまげたね。同じテーブルにはウチの部長、他の選手とその親御さんもいるのに、みなに聞こえるような大声で子供の自慢を始めたからだ。

隣に座った担当スカウトにこっそり、「性格はいいので、なにとぞよろしくお願いします」と言うのならまだ、理解できないこともない。けれども、まるで周りに聞かせるかのように子供の自慢をするってどうよ。しかも最近はそういった親御さんがポツポツいるから、時代が変わったのかどうか。

会がお開きになったとたん、案の定、部長がやってきて、「おい、聞いたか。こういった場所で、とうとうと息子の自慢をする親がいただろう。ああいう親のいる選手は、過去にうまくいったケースが少ないんだ」とこう続けた。

「ガキの頃から甘やかされてきたのが圧倒的に多いからさ。何から何まで親が面倒をみて……要するに猫かわいがりというか、平たく言えば親バカだな。そうやって過保護に育った選手は、生き馬の目を抜くこの世界じゃ苦労するさ。むしろ親に突き放されてきた選手の方が期待できるような気がする」

部長が「例えばだな……」と引き合いに出したのは長年、ウチの内野のレギュラーを務めた高卒選手の父親のこと。入団発表の直後の食事会で、部長がその父親に「たまには息子さんの試合を見に来てください」と水を向けると、こう答えたという。

「試合といっても、どうせ二軍でしょ? 一軍の試合ならまだしも、なんだって、わざわざ二軍戦を見に行かなきゃならないんですか。せがれをお宅に預ける以上、煮て食おうと焼いて食おうと構いません。その結果、戦力になって一軍でプレーするようになったら見学に行きますよ。わたしも商売をやってますし、暇じゃありませんから」

そんな話を聞いているうちに、ふと、食事会の席で子供の自慢をした父親の姿が頭に浮んだ。くだんの父親はあのとき、離れた席にいた部長から「いやー、実は我々、息子さんのことは期待しているんですよ」と声を掛けられたから、得意になって話を始めたんじゃなかったか。部長はひょっとして、父親の反応を見たくてカマをかけたんじゃないか。

部長に確かめると「当然だ」と一言。いい人なんだけど、ホント、性格悪いよね(苦笑)。

(プロ野球覆面スカウト)

draftkaigi at 06:53│
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