巨人とソフトバンク、育成選手大量指名の影響
2023年01月18日

またひとり増えた。16日、巨人がDeNAを戦力外になった三上朋也と育成契約。入団会見で三上は「いち早く支配下を勝ち取り、初心に戻って巨人で自分のポジションをつくっていけたら」と意気込んだ。
そうは言っても、巨人での支配下契約は容易ではない。現在、育成選手はなんと47人。巨人は昨秋、「年俸2億円の梶谷隆幸や元ドラフト1位の高橋優貴、平内龍太ら大量11人を育成契約に切り替えた。補強に備えて枠をあけるための『支配下外し』が疑われ、物議を醸しました」(マスコミ関係者)。
その影響で現在、支配下選手は57人。上限の70人まで13人分の枠が残されているとはいえ、育成選手が支配下を勝ち取る倍率は約3.5倍の「狭き門」だ。
だが、その上をいくのがソフトバンクである。球界初となる四軍を設置し、昨秋のドラフトでは両リーグ最多となる14人の育成選手を指名。大量指名の影響で、育成選手は54人に膨れ上がった。
と同時に、FAで日本ハムから近藤健介やDeNAから嶺井博希など大補強を敢行したため、支配下枠は残り3。育成選手の支配下入り倍率は、実に18倍になっている。
千賀滉大(現メッツ)や甲斐拓也の出世でソフトバンクは育成に定評があるといわれてきた。が、2020、21年で育成指名を受けた計22選手のうち、支配下登録をもぎ取ったのは1人だけだ。門戸はほぼ閉じていると言っていい。

