進藤勇也(上武大)、阪神・ソフトバンク・広島の声
2023年03月04日

進藤勇也(上武大・捕手) 182cm・右投右打・動画 |
NPBは昨今「深刻な捕手不足」と言われている。各球団とも「10年任せられる司令塔」は、切実な補強ポイントだ。
2023年ドラフトにおいて、この問題を解消してくれそうなのが上武大の主将・進藤勇也(動画)である。強肩強打。どのチームも、ノドから手が出るほど欲しい「右の打てる捕手」は早くも「上位候補」としてスカウト戦線をにぎわせている。
3月2日。東洋大とのオープン戦ではドラフト上位候補の155キロ左腕・細野晴希と対戦した。1回裏無死二、三塁からの第1打席は1ボール2ストライクからの内角真っすぐに詰まり、バットが折れて三ゴロ(1打点)。
3回裏二死二塁の第2打席では「早いカウントから仕掛けよう、と。ファーストストライクを振っていきました」と、初球のツーシームを左前へ運び、タイムリーとなった。しっかり、修正してきたのである。
この日、試合会場となった上武大野球場は強風だった。集中力を保つのが難しい状況も、進藤は投手陣を体全体で鼓舞し、巧みなリードを見せた(試合は上武大が8対6で勝利)。
スタンドでは5球団7人のスカウトが視察。「谷口(英規)監督からも試合前に、来ていただけることを聞いていたので、メチャクチャ意識していました。いつもより、気持ちは上がっていました」(進藤)。力む必要はない。普段どおりのパフォーマンスを見せれば、十分、アピールできる。
182センチ88キロ。進藤の良さとは何か。複数のスカウトに聞くと、3つの良さを確認することができた。
「捕手は守りが優先される中で、地肩があり、プラスαで打撃がある。打力がついてくると、捕手としての評価はさらに上がってくる」(ソフトバンク・宮田善久関東統括スカウト)
「ここで何とかしてほしいという場面で、力を発揮してくれる選手。チームを引っ張っていく姿勢、リーダーシップが見て取れる」(広島・高山健一スカウト)
「体が強く、ケガをしない。練習をこなせるのも、レベルアップする上では必要な要素。上武大という厳しい環境で根性がすわっており、メンタルも強固」(阪神・吉野誠スカウト)
(3月2日 オープン戦 上武大 8-6 東洋大)

