ドラフト上位候補の高校三羽ガラスがまさかの落選
2023年08月23日

夏の甲子園大会が始まる前、メディアに「野手の三羽ガラス」と騒がれたのが花巻東の佐々木麟太郎(動画)、広陵の真鍋慧(動画)、九州国際大付の佐倉俠史朗(動画)。
3人の中で最も注目度の高い佐々木は、22日に発表されるU18日本代表を辞退したとも言われるが、「麟太郎は辞退ではなく選外ですよ」とはアマチュア野球担当記者。佐々木は今回、計4試合で16打数6安打。すべて単打で、高校通算140本塁打のパワーの片鱗も見られなかった。
「高野連は今回の大会中に2度、メンバーの選考会議を行っています。最終的にメンバー20人を選んだのは3回戦終了後だったらしい。それ以前に花巻東サイドから背中を痛めているし、腰にも不安を抱えているという情報が入ったようですけど、そもそも選考委員たちの間から彼を代表に選出すべきという声は出なかったと聞きました。走れないうえに守れない。それでも長打を期待できるならまだしも、内角速球が打てない、スイングが窮屈という見方が大半だったのです」(同)
体調不良が原因で日本代表を辞退したかのように言われているが、実際は違う。代表候補だったのは事実でも、要するに選考から漏れただけなのだ。佐々木に限らない。真鍋(2試合で8打数3安打)や、佐倉(1試合で4打数1安打)も今回は選考から外れたという。
「真鍋と佐倉は4月に行われた代表候補合宿に参加していますが、今回はメンバーに選ばれなかった。春からの実績を加味され、麟太郎同様、代表候補ではあったのですが、守備走塁が苦手なうえ、甲子園での打撃にも評価すべき点が少なかったそうです。何より迫力が足りないし、大舞台で本来の力を発揮できるかという点で疑問視された。麟太郎も含めて一塁しか守れないこともネックになったといいます」とは前出のアマチュア野球担当記者だ。
野手の「目玉」と言われた3人が「選外」なら日本代表の中軸はだれが務めるのか。
「履正社の4番を打った森田大翔(動画)です」とは放送関係者。甲子園では計3試合に出場して10打数4安打5打点、2本塁打。2試合連続で一発を放ったうえに、三振がひとつもなかった。
「甲子園では三塁を守っていましたが、もともと一塁手で、麟太郎も含めた3人よりも守備はうまいという評価とか。スイングはアッパー気味ですけど、ミートがうまく、飛距離も出る」(放送関係者)
投手はどうか。今大会からは、沖縄尚学の東恩納蒼(動画)、徳島商の森煌誠(動画)らが選ばれたという。
「東恩納は春からかなり成長しているそうで、森はフォークがいい。あと、甲子園には出ていませんけど、山形中央の二刀流・武田陸玖(動画)もメンバー入り。俊足でバッティングもいいので、本人は外野手もやりたい意向だそうです」(前出のアマチュア担当記者)
それにしても、麟太郎を含む話題の「三羽ガラス」がそろって落選。テレビ局や侍ジャパンのスポンサーが、選考に口をはさむようなことはなかったのか。前出の放送関係者がこう言う。
「それはありません。選考は代表チームの指揮を執る明徳義塾の馬淵史郎監督を中心に野球関係者だけが、世界大会の大舞台で勝つことを最優先して行ったといいますから。知名度や話題性の有無は一切、関係なし。勝つ確率の高いチームをつくるうえで、必要不可欠な選手を選んだそうです。今回から九回でなく七回制にルールが変わり、攻守ともこれまで以上に細かい野球が求められるようになった。それだけに、かなりシビアな選考をしたと聞きました」

投手(9人) | ||
武田陸玖(山形中央) | 動画 | スカウト評 |
高橋煌稀(仙台育英) | 動画 | スカウト評 |
木村優人(霞ケ浦) | 動画 | スカウト評 |
安田虎汰郎(日大三) | ||
矢野海翔(大垣日大) | ||
中山優月(智弁学園) | ||
前田悠伍(大阪桐蔭) | 動画 | スカウト評 |
森煌誠(徳島商) | 動画 | スカウト評 |
東恩納蒼(沖縄尚学) | 動画 | スカウト評 |
捕手(3人) | ||
尾形樹人(仙台育英) | 動画 | スカウト評 |
新妻恭介(浜松開誠館) | 動画 | スカウト評 |
寺地隆成(明徳義塾) | 動画 | スカウト評 |
内野手(5人) | ||
山田脩也(仙台育英) | 動画 | スカウト評 |
高中一樹(聖光学院) | 動画 | スカウト評 |
緒方漣(横浜) | 動画 | スカウト評 |
森田大翔(履正社) | 動画 | スカウト評 |
小林隼翔(広陵) | ||
外野手(3人) | ||
橋本航河(仙台育英) | ||
丸田湊斗(慶応) | ||
知花慎之助(沖縄尚学) | 動画 | スカウト評 |
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