特命スカウトが行く
佐々木朗希(大船渡)、特命スカウトが採点
2019年05月15日

佐々木 朗希 (大船渡高・投手) 189cm・右投右打・動画 |
エンゼルスの大谷が高校時代に160キロを投げたのは記憶に新しい。しかし、長いスカウト生活の中でもこれだけの選手は見たことがない。どんな環境で生活をすれば、あれだけの速い球を投げられるようになるのか、その過程を知りたいと思ってしまう。
それが高校生史上最高素材の投手、大船渡・佐々木君(動画)。今チャートでも初めて現在「80」、将来「90」の高得点をつけた。190センチ、86キロのオーバーハンド。投手としては十分立派な体格ではあるのだが、スカウトから見ればまだ体幹に緩みがある。つまり鍛えればさらに成長する伸びしろがあるということだ。
体には柔軟性があるので、体ができればさらに球速が伸びると予想する。球速が速すぎて肩肘を故障する可能性を心配している。
彼の魅力が真っすぐの球速であることは言うまでもないが、その他に器用にいろいろな変化球が投げられることも大きい。しかも、どの変化球を見ても抜群のキレがあり、捕手も彼の球に慣れていないと受けられないほどの威力がある。
私自身も今春、自分のスピードガンに表示されたことのない球速に驚いた。驚きを通り越して頭が真っ白になったほどだ。大谷の高校時代のように日米争奪戦になるのは間違いないが、大谷のように日本でキャリアをスタートし、土台をしっかりとつくって活躍してほしいと思う。
佐々木のスカウトチャート | ||
項目 | 現在 | 将来 |
投球センス | 50点 | 80点 |
直球 | 80点 | 90点 |
同制球 | 45点 | 50点 |
同変化 | 70点 | 80点 |
カーブ | 55点 | 60点 |
同制球 | 50点 | 50点 |
スライダー | 50点 | 70点 |
同制球 | 50点 | 50点 |
フォーク | 55点 | 70点 |
同制球 | 50点 | 50点 |
チェンジアップ | 50点 | 60点 |
同制球 | 50点 | 50点 |
フィールディング | 45点 | 50点 |
精神力 | 40点 | 80点 |
総合評価 | 55点 | 80点 |
(現在、将来の採点は特命スカウトによるもので50点がプロ最低ライン)
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西純矢(創志学園)、特命スカウトが採点

西 純矢 (創志学園高・投手) 183cm・右投右打・動画 |
2年生からエースナンバーをつけて、甲子園でもパワフルなピッチングを披露した創志学園・西君(動画)は、最速153キロまで投げるようになった。オーバーハンドからいつも堂々としたマウンドさばきで、力強い直球とキレのあるスライダーが素晴らしい。
また、フルカウントになっても、対右打者の外角低めや打者の胸元に思い切って投げ込めるところに、プロでもやっていける心の強さを感じる。
何といっても一番の魅力はリストの強さ。リリースする際に力強く手首を使うので、打者は球筋の予測ができず、ついタイミングを取るのが遅れてしまう。球を追いかけて打ってしまうようなことも多い。また、変化球は打者の手元で急ブレーキがかって変化するので、事前にわかっていてもフルスイングするのはとても難しい。
きれいな球筋を投げる投手は華麗な見た目でよく見えるものだが、実際に打たれては何もならない。一方、荒々しく打者に向かって攻撃的な投手は、その投球が気持ちによってキレを増すこともある。そういう意味で、彼はぜひとも1位で指名したいタイプ。
戦力になる投手に磨き上げ、オリックスの山本のようにパワフルな投球で、球界を代表する投手になってもらいたい。
西のスカウトチャート | ||
項目 | 現在 | 将来 |
投球センス | 50点 | 60点 |
直球 | 55点 | 60点 |
同制球 | 50点 | 55点 |
同変化 | 50点 | 55点 |
カーブ | 55点 | 60点 |
同制球 | 50点 | 50点 |
スライダー | 50点 | 60点 |
同制球 | 50点 | 50点 |
フォーク | 50点 | 60点 |
同制球 | 50点 | 50点 |
チェンジアップ | 45点 | 50点 |
同制球 | 45点 | 50点 |
フィールディング | 50点 | 50点 |
精神力 | 50点 | 60点 |
総合評価 | 50点 | 60点 |
(現在、将来の採点は特命スカウトによるもので50点がプロ最低ライン)
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及川雅貴(横浜)、特命スカウトが採点
2019年04月24日

及川 雅貴 (横浜高・投手) 182cm・左投左打・動画 |
今大会ナンバー1左腕と呼ばれた横浜・及川君(動画)。甲子園では悔しい思いをしたが、スリークオーターの少し上から最速153キロと剛速球を持つ左腕の魅力は、長身と腕の長さだ。最近ではなかなか見つからない貴重なプロ好みの体格だけでなく、体に強さも感じる。
リリースタイミングがハマれば、プロの打者でも打てないほどの威力のある球を投げ込む。変化球は主にスライダーやチェンジアップがあるが、こちらもハマればとてつもない変化をする。
手首が硬いのか、一連の動作が一定していないため時折とんでもない球を投げるなど投球が安定せず、今大会でも期待された結果は出せなかった。しかし、これだけの体とハマった時の剛速球を見れば、すばらしい素材であることは間違いない。
この能力の高い暴れ馬のような投手を育成できる自信があれば、ドラフト1位で一本釣りもあり得るだろう。私個人としては、投げる際のテークバックからの肘の使い方を工夫すれば、リリースのタイミングが取れて、常時ハマった時のような投げ方ができるのではないかと思う。
及川のスカウトチャート | ||
項目 | 現在 | 将来 |
投球センス | 45点 | 50点 |
直球 | 55点 | 60点 |
同制球 | 35点 | 50点 |
同変化 | 45点 | 55点 |
スライダー | 45点 | 60点 |
同制球 | 40点 | 50点 |
チェンジアップ | 40点 | 55点 |
同制球 | 40点 | 50点 |
フィールディング | 40点 | 45点 |
精神力 | 45点 | 50点 |
総合評価 | 40点 | 50点 |
(現在、将来の採点は特命スカウトによるもので50点がプロ最低ライン)


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奥川恭伸(星稜)、特命スカウトが採点

奥川 恭伸 (星稜高・投手) 182cm・右投右打・動画 |
センバツとともに今年の我々スカウトの調査も本格的にスタートする。今回は春の甲子園で話題となった2投手を紹介したい。まず、開幕早々最速151キロを記録し、大阪の強豪・履正社からいとも簡単に17三振を奪った星稜・奥川君(動画)。
彼の魅力はずば抜けたリストと肘の強さだろう。スリークオーターの少し上から踏み出す歩幅は狭めで、投球時の腕の切り返しができ、気負いのない投げ方をする。リリース時に常に手のひらが投げるべき方向に向き、内外角にしっかり直球を制球できる。
加えて、各球種とも直球の腕の振りとほぼ同じで、スライダーも左右どちらの打者のアウトローにも投げられる。高校生でこれだけの安定した投球ができるのは珍しい。
ここ2年で力も技術もメキメキと成長し、実績も残せているので評価は高い。将来的には制球重視で打たせてとるタイプか。昔の巨人・斎藤雅樹や阪神・西のようになるかもしれない。
課題を強いて挙げるなら、リストや肘が強いため上半身ばかりを使い過ぎてしまう傾向があること。疲れがたまると球のキレが失われて制球が甘くなりがちだ。投球時に下半身の動きをもう少し加えれば、球足が長くなり肘肩の負担も軽減されて、息の長い投手になれるだろう。
ドラ1指名か、外れ1位では消えそうだ。年齢を経てどう進化していくのかが楽しみな投手だ。
奥川のスカウトチャート | ||
項目 | 現在 | 将来 |
投球センス | 50点 | 60点 |
直球 | 55点 | 55点 |
同制球 | 50点 | 55点 |
同変化 | 50点 | 55点 |
カーブ | 50点 | 55点 |
同制球 | 50点 | 55点 |
スライダー | 50点 | 60点 |
同制球 | 50点 | 50点 |
フォーク | 50点 | 55点 |
同制球 | 40点 | 50点 |
チェンジアップ | 45点 | 50点 |
同制球 | 40点 | 50点 |
フィールディング | 50点 | 50点 |
精神力 | 50点 | 60点 |
総合評価 | 50点 | 55点 |
(現在、将来の採点は特命スカウトによるもので50点がプロ最低ライン)


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柿木蓮(大阪桐蔭)、将来はオリックス・西タイプ
2018年09月05日

柿木 蓮 (大阪桐蔭高・投手) 183cm・右投右打・動画 |
100回大会を制した大阪桐蔭のエース・柿木君(動画)が著しい成長を見せた。昨夏の悔しい敗退からメキメキと力をつけ、投球技術にも磨きがかかって甲子園では151キロを計測。
オーバーハンドからリリース時に投げる方向にしっかりと胸を向け、落ち着いて丁寧に投げられる。両コーナーへきっちりとコントロールできるところが魅力だ。また、リリースポイントも一定しているので、直球だけでなく安定感のある変化球も投げられる。
スカウトとしては高校生の段階では荒々しく投げる姿を見たいものだが、柿木君はフォームが静かで安定しているので躍動感に物足りなさも感じる節もある。ただ、プロに入れば違和感はないだろう。それだけ成熟しているとも言える。
強いて課題を挙げれば、丁寧に投げたい気持ちが勝っていること。リリース時に左肩の開きが早くなり、打者から球筋が見えやすくなることがある。
力んでも最速151キロ直球は誰でも投げられる球ではない。丁寧に淡々とコースにテンポよく投げられ、投球技術も高く、強い精神力も兼ね備わっている。それらに今後さらに磨きをかければ、将来はオリックス・西のような安定した先発投手になる可能性がある。私は、即プロより社会人や大学で準備を整えて即戦力で活躍してほしいと思う。
柿木のスカウトチャート | ||
項目 | 現在 | 将来 |
投手センス | 50点 | 60点 |
直球 | 50点 | 55点 |
同制球 | 50点 | 55点 |
同変化 | 45点 | 50点 |
カーブ | 45点 | 50点 |
同制球 | 45点 | 50点 |
スライダー | 45点 | 55点 |
同制球 | 50点 | 50点 |
フォーク | 50点 | 55点 |
同制球 | 45点 | 50点 |
フィールディング | 50点 | 50点 |
精神力 | 50点 | 60点 |
総合評価 | 45点 | 55点 |
(現在、将来の採点は特命スカウトによるもので50点がプロ最低ライン)


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