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ドラフト総括

パ・リーグ6球団の2021ドラフト総括

2021年10月12日

デイリースポーツwebsiteより (source)
ドラフト会議が終了し、12球団から育成を含めて128選手が指名された。パの各球団はサプライズ指名を連発し、5球団が単独で1位指名。西武も4球団競合の末に交渉権を獲得し、理想的な展開となった。成果が分かるのは来季以降となるが、各球団の狙いが見える指名となった。

【オリックス】
1位で東北福祉大・椋木(動画)を単独指名。補強ポイントであるリリーフでの起用も見据えた補強となった。さらに二遊間強化へ巧みなバットコントロールが光る関大・野口(動画)を2位指名。

3位では強肩捕手の国学院大・福永(動画)、4位も慶大・渡部(動画)、6位はセガサミーの右腕・横山(動画)と即戦力重視のドラフトとなった。高校生は5位の大阪桐蔭・池田(動画)だけだった。

【ロッテ】
井口監督が「チームの一番の補強ポイントだった」と振り返ったドラフトは、大方の予想を覆して1位で市和歌山・松川(動画)を指名。「将来必ずマリーンズそして日本を代表する捕手になる」と太鼓判を押した。

2位で右のパワーヒッター、国士舘大・池田(動画)、3位で三菱自動車倉敷の本格派右腕・広畑(動画)を指名できたことも大きい。

【楽天】
独自路線を貫くドラフトとなった。1位で長距離砲として期待される昌平・吉野(動画)を単独で指名。2位は愛知大の捕手・安田(動画)、3位は三島南の外野手・前田(動画)と、全国的には無名の選手の指名が相次いだ。

石井GMは「名前がすごく分かる方が想像しやすいのかもしれないですけど、スカウトの皆さんはコロナ禍で大変な中でも、選手を担当地区で見てくれている」と説明。5位以下では大学・社会人の3投手を指名し、選手層を厚くした。

【ソフトバンク】
1位は公表していた明桜・風間(動画)で単独指名に成功。2位は大学生ナンバーワン外野手の呼び声が高い慶大・正木(動画)を指名した。今季は投手陣の故障に苦しんだことから、4、5位では即戦力投手も指名。

王会長は「望んでいた通り風間君の交渉権が獲れて、その後の指名も狙い通り。今年は久々に満点と言える結果になったんじゃないか」と振り返った。

【西武】
4球団の競合を制し、1位で西日本工大・隅田(動画)の交渉権を獲得。2位でも筑波大・佐藤(動画)と即戦力左腕のダブル獲りに成功した。森に続く捕手として中大・古賀(動画)を3位指名。

4、5位では素材型の高校生投手、6位では大型遊撃手の白鴎大・中山(動画)とチームの補強ポイントを的確に埋めた。

【日本ハム】
最も多い9選手を指名。将来性を重視したドラフトとなった。1位で長身右腕の天理・達(動画)、2位で強打が売りの千葉学芸・有園(動画)を指名。4位でも左のスラッガー、岐阜第一・阪口(動画)、5位でも中京大中京・畔柳(動画)、7位で大阪桐蔭の大型左腕・松浦(動画)の交渉権を獲得した。

JR四国・水野(動画)は俊足巧打が光る遊撃手。下位は即戦力での起用も見据えて大学社会人選手を指名した。



2021高校生のドラフト候補まとめ

2021大学生のドラフト候補まとめ

2021社会人のドラフト候補まとめ


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2020ドラフト総括(デイリー特命スカウト)

2020年11月12日

デイリースポーツ10面「デイリー特命スカウトネット裏雑記帳」より
今年のドラフトはコロナ禍の影響で例年とは感じの違うドラフトになった。試合が見られずデータは少なかったかもしれないが、ある意味、選手の人気にとらわれず、スカウトの判断通りに指名できたのではないだろうか。

いつもなら各地区の担当者が早くから目を付けて追いかける。お目当ての選手が大舞台で活躍すれば、メディア露出も増えて知名度が上がり、スターが生まれる。実力本位でドラフト戦術を立てるのは基本だが、そういった人気やスター性も順位の判断基準になるものだ。

しかし、今年は選手の知名度が上がる機会もほとんどなかったため、スカウトの評価がそのまま順位に反映されることが多かったと思う。

各球団の戦略で印象に残ったのは、競合のリスクを回避してトヨタ自動車・栗林を一本釣りした広島。また、近大・佐藤の外れ1位で花咲徳栄のスラッガー井上を指名したソフトバンクと、福岡大大濠の153キロ右腕・山下を指名したオリックスは、クジを外した時点で思い切りよく即戦力から将来性に方針を転換した。

また、最も目についたのは、巨人の育成ドラフト指名の多さだ。史上最多の12人指名は、次世代のチーム作りを期待したのだろう。

今ドラフトが早大・早川(楽天1位)近大・佐藤(阪神1位)を中心に動いたことは間違いないが、直前で鍵を握る選手がもう一人出てきたのも異例だった。中京大中京高の最速154キロ右腕・高橋(中日1位)だ。

夏の甲子園での交流試合を見たスカウトなら必ず獲得したいと思った選手で、高校生時代の松坂大輔以上といっても過言ではない存在。しかし、早い時期から慶大へ進学希望と言っており、プロ側も大学へ行くものと思い込んでいた。

入試に落ちてプロ志望届の締め切り直前に届けを出した時には、各球団のスカウトも慌てふためいたことだろう。それほど、戦略全体に関わる存在だった。

その頃にはもう大学、社会人の指導者へ、1位指名の旨を伝えてあいさつを済ませている球団が大半。高橋が急にプロ志望に転じたとはいえ、簡単に方向転換はできない状況だった。プロ志望が分かっていれば、違う戦略も取れたと歯ぎしりした球団もあっただろう。

ドラフトの評価は、その球団が意中の選手を引き当てたかどうかによる。しかし、そこから先はまた別で、1位の選手が必ず活躍するとは限らない。コロナ禍という特別なドラフトでプロ入りした今年の選手たちの活躍を楽しみにしたい。


2020ドラフト、12球団の指名選手はこちら

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今年のドラフト、成功した球団は?【ドラフト診断】

2020年10月27日

10/27、東京スポーツwebsiteより (source)
今年度のドラフト会議が26日、都内のホテルで行われた。ドラフトで指名に成功した球団はどこか。そしてうまくいかなかった球団は…。元ロッテのスカウトで本紙評論家の得津高宏氏が、本紙恒例「ドラフト診断」で今年もズバリ採点した。

まずはうまい指名ができた球団からいきましょうか。今年のトップは間違いなく楽天です。ドラフト1位のくじ引きに勝った球団なのですから「当たり前じゃないか」だと思われますが、早大・早川を4球団競合の末に引けたのはやはり大きい。

本来なら8球団ぐらい競合してもいいぐらい評価されてもおかしくない逸材で、いい左投手はそうそう出るものではないからです。しかも上位4人に即戦力投手をずらりと並べることができた。欲を言えばチーム事情的に不安なポジションとなっている捕手を獲ってほしかったところですが、それ以外は文句なくほぼ満点のドラフトと言えるでしょう。

その次に評価したいのは中日DeNA広島阪神近大・佐藤を4球団競合の末に引き当てましたが、個人的に粗さがあり変化球への対応に課題があるという話を聞いていることもあって、一軍で活躍するにはちょっと時間がかかるかもしれないと判断しました。

やはりドラフトは投手です。基本的に私のドラフト評価は「いい投手を何枚取れたか」を重視しています。

高校ナンバーワンの逸材を単独指名で確保できた中日、社会人トップの実力を誇る投手を一本釣りできた広島は、上位で3人も即戦力投手の指名に成功、このところドラフト1位の投手指名で驚異的な的中率を誇っているDeNAは、今年も大学屈指の右腕を競合なしで獲得できた。

この3球団は当初の予定通りに指名を終えることができたのではないでしょうか。

阪神は前年の高校生中心の指名から、ガラリと即戦力中心へとシフトしましたね。これはこれで好感は持てますし、高校生、即戦力、高校生…と隔年で方針を変えていく手法などは昔からありました。

球団がしっかり長い目で見た育成方針を見据えていれば問題はないのですが、フロントがころころ変わる球団では、そこがおかしくなってしまいがち。ただ、今年の阪神はドラフト8位まで指名したのにも世代交代を積極的にやっていくという意欲が見えましたし、高く評価できるドラフトだったと思います。

次いで評価したいのが日本ハムヤクルトロッテです。日本ハムは地元の大学生投手を単独で1位指名。ドラフト会議前から指名を公言しており、すんなり確保できました。足が武器の中大・五十幡を2位で指名したのには少し驚きましたが、独自路線をいくこの球団らしい指名といえば、そうかもしれません。

いい捕手をどの球団がどうやって獲るのかが、毎年のドラフトの隠れた見どころにもなるのですが、3位で大学生捕手をきっちり押さえることができたのも良かった。飛び抜けて強調するところはありませんが、まずまずの内容ではないでしょうか。

ヤクルトはドラフト1位の抽選で2連敗。それでもよくリカバリーできたなという印象です。即戦力左腕2人を逃しましたが、外れの外れの1位で即戦力右腕をキープ。2位で大学生左腕の指名にも成功し、指名バランス的にも格好はついたかと思います。

ロッテは1位の早大・早川を外しましたが、外れ位1で法大・鈴木の抽選に勝ち、課題の左腕を獲得することができました。2位で明石商・中森を指名できたのも大きかったと思います。去年の佐々木朗希と今年の中森で、将来の投手陣が楽しみになってきます。

以上8球団を「うまくいった球団」としましょう。

◇得津氏の診断
S=楽天
A=中日、DeNA、広島、阪神
B=日本ハム、ヤクルト、ロッテ




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今年のドラフト、失敗した球団は?【ドラフト診断】

10/27、東京スポーツwebsiteより (source)
今年度のドラフト会議が26日、都内のホテルで行われた。ドラフトで指名に成功した球団はどこか。そしてうまくいかなかった球団は…。元ロッテのスカウトで本紙評論家の得津高宏氏が、本紙恒例「ドラフト診断」で今年もズバリ採点した。

今年のドラフトはそこまで成功、失敗の差がないドラフトだったかと思います。全体的な傾向として見渡すと、大学生、社会人選手の指名される割合が高く、全国大会がなかった高校生たちの評価が難しく、見送られた印象。

そんななかでも高校生中心の指名をしたソフトバンクオリックスといった球団は、かなりのリスクを背負っているようにも見えたため、今年は評価を下げました。

もともとソフトバンクは高校生中心の指名が多く、戦力的な余裕があるからこそだと見ていました。ただ、最近は主力の野手に衰えが見えてきていますし1位で近大・佐藤を外したのは痛かったのでは。

即戦力投手を一人も獲れなかったのは、150キロ超を投げる若い投手がチームにたくさんいるので、それほど気にしなくてもいいかもしれませんが、高校生5人はさすがに異質です。

一方、オリックスの上位3人高校生は、最下位チームの指名じゃないですね。この球団には若い有望な選手はたくさんいますが、福良GMの意向が強いのか、現場がちょっとかわいそうだと思ってしまいました。

西武もこの球団らしさが今年もよく出たドラフトだったのではないでしょうか。外れ1位の桐蔭横浜大・渡部は「アンコ型」の選手を育てるのが得意な西武ならでは。おそらく中村や山川などで、成功するパターンを熟知しているんでしょうね。

しかし、この球団こそ投手を獲らないといけないのではないでしょうか。渡部を獲る前に獲れる選手がたくさんいたような気がしてなりません。ただ、スカウト的には5位で準硬式の選手を獲ったのはさすがのひと言。コロナでただでさえ選手情報が不足するなか、西武の情報網は健在だということを知らしめました。

最後に巨人ですが、指名バランス的にはそれほど悪いとは思いません。即戦力投手を2人確保し、手術明けの2位の東海大・山崎は、東海大の大麻問題で他球団が疑心暗鬼に陥るなか、原監督の情報網からまったく問題ないことを確信したからこそ、指名できたんだと思います。

4位の伊藤は中大出身でもありますし、将来的に〝阿部監督〟を支えてくれそう。ただ、こればっかりはどうしようもないのですが、くじを引く人を変えることを本気で考える時期にきているのではないでしょうか。

ドラフト的に監督がくじを引くのは「絵になるから」という理由がほとんど。誰もくじを外した責任はとりたくないもので、普通なら「監督が引いてダメなら仕方がない」となります。

ただ、これで10連敗となると・・・。さすがにチーム強化よりも「絵になる」を優先させているようではダメ。スカウトも「勘弁してくれよ…」となってしまいます。将来的に原監督がGMになって、引く人が変わるのだったら、今のうちから阿部二軍監督に引かせるのも一つの手じゃないかと思います。

結論としては、以上の4球団を「いまひとつ」とさせていただきます。
◇得津氏の診断D=巨人、西武、ソフトバンク、オリックス



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2020ドラフト総括(スポーツニッポン)

10/27、スポーツニッポン4面より
新型コロナウイルスの感染拡大は、今年のドラフト戦線にも大きな影響を及ぼした。春夏の甲子園が史上初めて中止になるなど、アマチュア選手は実戦機会が激減し、プロ野球のスカウトたちは判断材料の減少に苦しんだ。アマ担当キャップの松井いつき記者が、特別な1年を総括した。

今年は例年以上に、現場スカウトの「目」が試されるドラフトとなった。春夏甲子園、全日本大学選手権、社会人日本選手権など、多くの全国大会が中止。

夏以降、高校野球の独自大会など球音は徐々に戻ったが、移動制限でスカウト活動自体ができなかったり、複数の目で評価する「クロスチェック」を取りやめた球団もあった。ある編成幹部は「上位候補は直接見るが、中位クラスは担当スカウトの目を信じるしかない」と本音を漏らす。

特にスカウトから悩ましい声が挙がったのが、成長過程にある高校生への評価だ。DeNAの吉田孝司顧問兼球団代表補佐は「いつもは2、3回見る機会があるが、今年は1回しか見られていない選手も多い。高校生の評価が非常に難しい」と明かす。

一般的に高校生は2年の秋までにチェックし、3年春の時点でリストを作成。その後、夏の地方大会や甲子園で最終チェックを行い、絞り込む。あるスカウトは「全国大会は選手同士を比較したり、各スカウトそれぞれの目線で評価を行う場だが、それができなかった。まだ埋もれている選手がいるかもしれない」と話す。

1位指名された高校生は3人。最近では10年に並ぶ少なさだ。元々、大学生に逸材が多い年ではあったが、活躍次第で「スター性」や「知名度」などの付加価値がつく春夏の甲子園がなかったことも影響した。

その中でソフトバンクは1位で近大・佐藤の抽選に敗れたものの、5人全員が高校生。素材重視のドラフトとなった。

一方、デメリットばかりではなかったのも事実。セ・リーグのスカウトは「志望届提出後の面談ではコロナ禍の自粛期間どうしていたかを全員に聞いた。うちは選手の主体性を大事にするので、有効だった」と話す。自粛期間を有効に使った早大・早川らは秋にさらに成長を遂げ、1位競合するまでになった。

また、8月下旬と9月上旬には、NPBと高野連がタッグを組み、プロ志望の高校生による画期的な合同練習会が計4日間、甲子園と東京ドームで開催された。それまでは無名だった選手も「発掘」された。様々な苦労や制限を乗り越えて迎えた10月26日。スカウトにとっても「特別なドラフト」となった。



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