ドラフト会議
情報局
2016ドラフト
高校生の候補
2016ドラフト
大学生の候補
2016ドラフト
社会人の候補
スカウト
評価
2016ドラフト
全指名選手
ホームに
もどる

ドラフトのウラ話

元スカウトのドラフト裏話、三輪田スカウト自殺の真相

2016年12月08日

12/7、夕刊フジ31面「小田義人のスカウト備忘録」より
10月のドラフト会議で指名されたアマチュア選手たちのプロ入りが続々と決まり、各球団で入団発表が行われている。彼らスター候補生をプロの道に導いた影の功労者が、スカウトたちだ。

ヤクルトのスカウト部長時代に青木宣親外野手ら多くの名選手をプロに導き、今年7月31日に退団した小田義人氏(1972ヤクルト2位)が、金の卵を発掘するための奮闘の日々、交渉の舞台裏の駆け引き、生き様を赤裸々につづった。

私は1987年に近鉄でスカウト人生をスタートさせた。球団からは故郷・静岡を拠点に東京六大学リーグ、東海・北陸地区の担当を任された。

私には2人の師匠がいた。近鉄のスカウト部長で野茂英雄(元ドジャースなど)らを発掘した故・河西俊雄さん。そして母校・早大、社会人の大昭和製紙の先輩で、オリックスのスカウトとしてイチロー(米マーリンズ)を見いだした故・三輪田勝利さん。選手の目利きの仕方ではなく、スカウトとしての生き方を教えてくれた。

河西さんには「よそと競争する中でほしい選手を取れないことがある。代わりになる選手を用意しておけ」といわれた。ほしい選手をどれだけ挙げられるかがスカウトの力量で「選手を見て感じるところがあれば推薦しろ。間違っていてもいい。上の人間はそれを評価する」ともいわれた。

そして私にとってスカウト第1号となったのが母校・静岡高の後輩右腕、赤堀元之(1988近鉄4位)。肘の柔らかさと球のキレが抜群で静岡大会ではノーヒッターを記録した。私はほれ込み河西さんに投球をみてもらってOKを頂いた。88年ドラフト4位で指名した赤堀は近鉄の16年間で139セーブを挙げた。今オフには、ヤクルトの2軍投手コーチに就任している。

三輪田さんは同じ地区の担当で、2人で選手を見に行き酒やマージャンもご一緒したが、「上司の立場になったら片腕をつくれ」といわれた。組織には足の引っ張り合いがあり、1人でも意見を聞ける存在が必要という教えだ。苦しくて辞めたいと思ったら「家族のことを思い出せば頑張れる」と諭してくれた。

その三輪田さんが98年11月27日に亡くなった。同年のドラフト会議でオリックスが1位指名した沖縄水産高のエース、新垣渚(1998オリックス1位拒否)との交渉中に、那覇市内のビルから身を投げたのだ。

新垣はダイエー(現ソフトバンク)入りを熱望、かなわなければ九州共立大進学を表明していた。ヤクルトの編成担当だった私は、会議直前に都内で三輪田さんと食事をした。店内で新垣の担当スカウトから携帯電話が頻繁にかかり報告を受けていたが「指名しても大丈夫そうだ」と話していた。

だが、指名後の交渉は条件面などで開きが生じたようで難航。三輪田さんは球団から「何をやってるんだ」と叱責され板挟みになっていた。スカウトの生き様を教えてくれた大先輩が、最後にとった選択が今でも残念で仕方がない。



上の記事は近鉄、ヤクルトでスカウトを務めた小田義人氏が書いたものです。

下は1972ドラフトでヤクルトが指名した選手です。小田義人は2位指名され入団。プロでの成績はこちら


ヤクルトの1972ドラフト指名選手
1位永尾 泰憲いすゞ自動車内野手
2位小田 義人大昭和製紙内野手
3位上水流 洋住友金属投手
4位山口 高志関西大投手
5位鈴木 康二郎日鉱日立投手
6位水江 正臣津久見高投手
プロ入り後の成績


draftkaigi at 08:22|この記事のURL

広島、岩隈久志をドラフトで指名する予定だった

2016年09月24日

週刊ポスト9月30日号より

1999近鉄ドラフト5位 岩隈久志
堀越高・投手・18歳

「選手を見るポイントは佇まい・・・つまりバランスの良さです。歩き方、走り方、キャッチボールを見れば、大体わかるもんですよ」。

広島のスカウト部門を束ねる苑田聡彦は、「プロ野球界最後の職人スカウト」と呼ばれる大ベテラン「上手い選手はユニフォームの着こなしが格好いい」が口ぐせだ。自身も広島の内野手だった苑田は1977年に引退後、先代オーナーの松田耕平から東日本担当スカウトを拝命。それから約40年間、スカウト畑を歩み続けている。

スカウト業の醍醐味は、「磨けば光る原石」を発掘することにある。

「実際に自分の目で確認して判断することが大切。部下に『見てほしい選手がいる』と言われて視察したときに、『あの選手です』と教えられるような選手はダメ。こちらが見てすぐに『あの選手だろ?』とわかるような選手がプロの世界で活躍できている」。

25年ぶりのカープ優勝の立役者・黒田博樹(1996広島2位)も、そうして苑田に見出された原石の1人だった。苑田が初めて黒田を目にしたのは、彼が専修大学2年生のとき。別の選手を視察するために訪れた練習場で、一瞬にして目を奪われたという。

「大学関係者にすぐに尋ねたけれど、黒田という名前を聞いてもピンとこなかった。『父親が南海の外野手』と説明を受けて、ようやくあの黒田(一博)さんの息子なんだと理解した程度。後で調べたら、上宮高校では3番手か4番手の投手で、スカウトリストにも載っていないような存在だった」。

当時、専修大は東都リーグの二部に所属。黒田には公式戦の登板経験もなかった。だが、そんな投手に一目ぼれした苑田はグラウンドに通い続けた。

「並のピッチャーなら、前の打席でインコースを打たれたバッターに対して、次の打席はアウトコースで勝負することが多い。でも黒田は絶対に逃げずに同じコースで勝負に行った。『打てるものなら打ってみろ!』という気概のある投手は、プロでも絶対に成功する」

苑田は黒田の他にも、金本知憲、江藤智、大竹寛など多くの名選手のスカウトに成功してきた。ただ、その一方では苦い経験もある。実は岩隈久志(1999近鉄5位)を指名直前で他球団にさらわれていた。

「堀越高時代の岩隈は、まだ無名だったけれどスケールの大きさを感じさせるピッチャーだった。学校に確認したら『プロのスカウトはどこも来ていない』と。すぐにオーナーに直談判して、順位は最後だけれど指名OKの許可を取った。ところが近鉄に5位で指名されて・・・。あの時は悔しかったなァ」



下は1999ドラフトで近鉄が指名した選手です。岩隈久志は5位指名され入団。プロでの成績はこちら

近鉄の1999ドラフト指名選手
1位宮本 大輔延岡学園高投手
2位高木 康成静岡高投手
3位前田 忠節東洋大内野手
4位山下 勝己近畿大内野手
5位岩隈 久志堀越高投手
6位鷹野 史寿日産自動車外野手
7位覚前 昌也PL学園高外野手
8位奈良 将史東北福祉大投手
9位吉川 勝成龍谷大投手
プロ入り後の成績


draftkaigi at 10:40|この記事のURL

鈴木誠也(広島)、ソフトBが2位指名する可能性あった

2016年09月20日

9/20、西日本スポーツ21面「外野席」より

2012広島ドラフト2位 鈴木誠也
二松学舎大付高・投手兼外野手・18歳

こんなことを言い出したらきりがないが、今だからこその「たられば」でもある。今年の流行語にも選ばれそうな「神ってる」男こと、プロ野球・広島の鈴木誠也(2012広島2位)。2012年のドラフト会議ではソフトバンクが2位で指名する可能性もあった。

即戦力の投手が欲しいソフトバンクは東浜を3球団競合の末に獲得。一方の広島は1、2位が投手、3位以下が将来性のある野手の方針だったが、森(東福岡高→楽天)、増田(NTT西日本→西武)を次々とクジで外した。

結局、外れ外れ1位は龍谷大平安高の野手で高橋、そして2位が二松学舎大付高の鈴木。後日談ながら、広島はソフトバンクなどの動きも警戒した上で、鈴木を急きょ2位に繰り上げたという。

ウエーバー順は広島が5番目、ソフトバンクが8番目。もしも広島がクジを当てていたら。指名順が逆だったら。こんなことを言い出したらきりがないし、本人には関係のないことだが、日本シリーズで因縁の対決が見たいと勝手に思っている。



下は2012ドラフトで広島が指名した選手です。鈴木誠也は2位指名され入団。高校時代のスカウト評はこちら

広島の2012ドラフト指名選手
X森 雄大  
X増田 達至  
1位高橋 大樹龍谷大平安高外野手
2位鈴木 誠也二松学舎大付高内野手
3位上本 崇司明治大内野手
4位下水流 昂ホンダ外野手
5位美間 優槻鳴門渦潮高内野手
プロ入り後の成績


draftkaigi at 08:23|この記事のURL

イチローの運命のドラフト、「中日に指名されていたら」

2016年08月10日

8/10、西日本スポーツ8面「51の素顔」より

1991オリックスドラフト4位 鈴木一朗
愛工大名電高・外野手

イチロー(1991オリックス4位)を訪ねた6月末のタイガース2連戦。ともにマルチ安打をマークし、メジャー通算2988安打に。そんな殿堂入り確実の世界のイチローも、子供の頃は地元・中日のファンだった。ドラフト会議から四半世紀。竜がスルーした魚は特大サイズとなって、今も大海を悠然と泳いでいる。

「ドラフトの日のことは今でもはっきりと覚えている。体育の授業をさぼって友達と教室にいた。会議が始まってしばらくたっても全然連絡がない。これはヤバイな・・・、と思っていたら、オリックスの4位指名を聞いて、ほっとした。プロとしてスタートラインに立てるのなら、どこでもいいと思っていたので。もちろん、ドラゴンズでもよかった」。

4位までが競合→くじ引きだった1991年秋のドラフト。中日の1~4位は外れ1位の落合英二(日大)を含めて投手3人、内野手1人。補強方針に沿って交渉権を獲得した。愛工大名電高・鈴木一朗の投手評価は5位以下。「内野ができるなら・・・」という名古屋方面からの風の便りもあって「ショートの練習をずっとやっていた」と振り返る。それでも中日との縁はなかった。

「運命としかいいようがない。ただ、名古屋はなかなか個性が強い場所だから(笑)。地元から入ってうまくいかなかったり、つぶされたりする傾向が強いように思う。ドラゴンズに入っていたら3年でクビだったかも。逆に、とっくに4300本ぐらいヒットを打っていたかもしれない。どうなっていたかは分からないけど、一つだけ確かなのは、もしドラゴンズに入っていたら(オリックスでの恩師)仰木監督との出会いはなかったということ」。

11年前に亡くなった指揮官は、柔軟な発想の持ち主だった。イチローは独特の打法を認めてもらい、絆は年々深まっていった。「僕は監督がメジャーに行くな!と言ったら、ポスティングシステムでは行かないと決めていた」。

中日に入っていたとしても周囲の理解は得られていたか?。メジャーを志す背は押してもらえていたか?。個性もこだわりもずば抜けているだけに、道を切り開いたようにも思うが、確証はない。

そんなイチローにはいつものように中日と、母校出身の後輩について逆に質問も受けた。「今年のドラゴンズはどう?。浜田達はどんな感じ?。堂上はもう10年目か」。今回は堂上のレギュラー奪取を報告し、喜んでもらえた。

当のイチローには今年、定位置はない。それでも入念な準備を怠らず、ローズ超えに続いてメジャー3000本安打も達成した。50歳がリミットじゃない。「最低でも50歳まではやる」。異次元にいる先輩は偉大だ。

(元オリックス&マリナーズ担当・古居宣寿)



何年か前、イチローの高校時代の恩師・中村さん(元・愛工大名電監督)は、「中日が評価していたのは投手・イチローで、打者・イチローには関心がなかった」という趣旨のことを話しています。もしも中日に指名されていたらやはり投手で、個人的には野手へのコンバートはなかったのではないかと思います。

「たら、れば」で、面白い話がもう一つ。メジャー希望の花巻東・大谷君(日ハム)を強行指名する球団があるのか注目された2012ドラフトで、中日・中田スカウト部長は「2位で残っていたら指名にいく」と明言しました。もし中日に入っていたらどうなっていたでしょう?。想像すると楽しいですよね。


下は1991ドラフトでオリックスが指名した選手です。イチロー(鈴木一朗)は4位指名され入団。プロでの成績はこちら

オリックスの1991ドラフト指名選手
1位田口 壮関西学院大内野手
2位萩原 淳東海大甲府高内野手
3位本東 洋三菱重工長崎投手
4位鈴木 一朗愛工大名電高投手
5位北川 晋浪速高投手
6位西 芳弘寺井高外野手
7位山本 大貴元阿部企業投手
プロ入り後の成績


draftkaigi at 11:13|この記事のURL

黒田博樹のドラフト秘話、「スカウト人生をかけます」

2016年07月25日

7/24、スポーツニッポン2面より

1996広島ドラフト2位 黒田博樹
専修大・投手・22歳

広島の関東地区スカウトを務めていた苑田聡彦現スカウト統括部長が黒田(1996広島2位)と出会ったのは1994年秋、専修大2年の時だった。

「とにかく投手としてのバランスが良かった。投げ方も走り方も。これはモノが違うぞ・・・と。一目ぼれというか、そんな感覚があった。打たれたら必ず、同じところに投げる気の強さがあった。こういう投手は成功すると思った」

当時は逆指名制度があり、先に1位で青学大・沢崎俊和の逆指名が内々に決定。スカウト会議で球団にもう一枠を願い出た。「スカウト人生をかけます」と決意を添えて。

93~00年は逆指名、01~04年は希望枠の名称で最大2人の指名をドラフト前に確定できた時代、育成を主とする広島が2人枠を使い切ったのは96年だけだった。「カープに入ったから活躍できたと思う。彼にとって一番、いいチームだったと思う」。スカウト冥利に尽きる瞬間をかみしめた。



下は1996ドラフトで広島が指名した選手です。黒田博樹は2位指名され入団。プロ入り後の成績はこちら

広島の1996ドラフト指名選手
1位沢崎 俊和青山学院大投手
2位黒田 博樹専修大投手
3位河野 昌人佐賀龍谷高投手
4位福良 徹新野高外野手
プロ入り後の成績


関連記事
黒田博樹は高校時代、補欠だった
ドラフトのウラ話、黒田博樹は広島一本だった
黒田博樹、中日のドラフト強行指名が専修大に導いた
ドラフトのウラ話、黒田博樹(広島ドラフト2位)

draftkaigi at 07:10|この記事のURL

ドラフトニュース検索