巨人
ドラフトで巨人に真っ向勝負を挑んだ阪神
2019年12月13日

1978阪神ドラフト1位 江川卓 作新学院職員・投手 |
1978年11月。翌日のドラフト会議を控え、岡崎義人はスカウトらとともに上京し、戦略を確認し合った。岡崎は当時の阪神球団代表で、指名相手の近況を聞いたあと、すぐ大阪に残る球団社長の小津正次郎に電話を入れた。小津は阪神電鉄専務で、この年から球団社長を兼務。「ブルドーザー」の異名をとったヤリ手だ。
「ほんまに江川(卓)でええんですか? 本当に・・・」。電話の向こう側から小津の甲高い声が返ってくる。「ええ言うたらええ。なにを言いたいんや? この期に及んで」
ドラフト会議の当日の朝も、岡崎は小津に確認の電話を入れる。「よろしいんでっか。やはり江川で? 巨人と戦争になりまっせ。ほんまに」
また甲高い声が返ってくる。「変えたら許さん。巨人がなんぼのもんや。いつまでもペコペコできんわい。江川をとる。そのクジを引け」。ドラフト会場で岡崎は本当に江川のクジを引き当て、その場で「あわわわ。えらいこっちゃ。ほんまに江川を当ててもうたがな」と慌てふためいた。
この「阪神江川」の解決は翌年1月までもつれ込んだ。結局はコミッショナー権限で、阪神江川卓と巨人小林繁の1対1交換トレードが成立したのは野球通でなくても知らぬ者はいなかったろう。それほどの騒動になったが、あそこまで江川にこだわった小津はなぜ、最終的に巨人の軍門に下ったのか。
やはり・・・小津の上司・田中隆造(当時の本社社長、タイガースオーナー)から「巨人には逆らわない方がええ。小津君、折れてやれ」。この一言だった。小津は呆然としたが、結果はともあれ、巨人と正面衝突した阪神の役員は小津が初めてである。
もう一人、巨人、というより読売新聞のドン渡辺恒雄に逆らったのが野村克也、星野仙一時代の球団社長・野崎勝義だった。 (つづく)

阪神の1978ドラフト指名選手 | |||
1位 | 江川 卓 | 作新学院職員 | 投手 |
2位 | 枝川 正典 | 長門高 | 投手 |
3位 | 渡辺 長助 | 九州産交 | 捕手 |
4位 | 青木 重市 | 山形相互銀行 | 投手 |
★プロ入り後の成績★ |
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巨人、ドラフト逸材発掘へ全国各地にスカウト構想
12/13、デイリースポーツ7面より
巨人の原辰徳監督は11日(日本時間12日)、将来の金の卵発掘へOB“特命スカウト”ネットワーク構想を計画していることを明かした。北は北海道、南は沖縄までいる巨人OB会員の中から人選し、スカウティング強化に乗り出す。
人材発掘強化へ、全国津々浦々、少年野球などに携わっている巨人OBにスカウティング活動を依頼するプランが立ち上がった。原監督は「OBの方々にはアマチュア野球に精通している人がいる。OB会の方を面談して、選んでいければ」と構想を明かした。
野球センスのある将来有望な子どもたちを幼少期からリサーチしていくことが狙いだ。「有望な子が17、18歳になった時、金の卵だった時は、こういう風に成長してきたというのが分かれば説得力があるよね」と原監督。幼少期からの成長過程を見続けている“特命スカウト”がいれば、より選手の特長や性格を把握できる。
原監督は愛知の無名公立高校出身ながら、今や球界のエースとなった千賀を例に挙げ「当時から何か光るものがあったり、すごい努力をする心を持っていたんだと思う」。ダイヤの原石を埋もれた逸材にしないことが狙いだ。
球団OBは北海道から沖縄まで点在し、少年野球などに携わっている人材が多い。各都道府県に1人は特命スカウトを置く構想があり「そうなればいいけど。今、名簿も含めていろいろ検討している状況。計画は進んでいる」と原監督。球団は適正なルールにのっとって打診を始めており、早ければ来季中にも実現させる方針だ。巨人の歴代ドラフト指名選手はこちら
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巨人・原監督、現役ドラフトに賛成表明
2019年12月07日

巨人・原辰徳監督が6日、労働組合日本プロ野球選手会が早ければ来季中の導入を目指している「現役ドラフト」に賛成した上で、情報漏れなどを懸念。ドラフト会議のように一日で終わるのが望ましいとした。「俺は(実現しても)平気。日本ではチームの愛、和が大事。(対象選手が判明して事前に)“陳列”される状況になると(よくない)」。
現役ドラフトは、出場機会に恵まれない選手の救済を目的とした新たなドラフト制度で、米大リーグの「ルール5ドラフト」を参考にしたもの。選手会側が日本野球機構(NPB)に早期実現を強く要望している。
この日の原監督は、7日の野球教室に参加するため沖縄・那覇市入り。実施時期については「8月だと(獲得選手の起用は)来季で、となる。(開幕前の)1、2、3月なら必要として取るんだ、となる」と提案した。
また、以前から指揮官が提唱しているフリーエージェント(FA)の取得期間短縮や、人的補償の撤廃、セ・リーグのDH制導入についても改めて言及。「選手会も野球界も先を見据えた改革が必要」と訴えた。

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巨人、育成で日ハム戦力外&楽天戦力外選手を獲得
2019年12月05日

巨人は4日、前日本ハムの田中豊樹投手(2015日ハム5位)、前楽天の八百板卓丸外野手(2014楽天育成1位)と育成選手契約を結んだと発表した。背番号は田中が「018」、八百板が「009」となる。
田中は球威ある直球が魅力のリリーフ右腕。今季は1軍登板がなかったが、通算31試合に登板し、0勝0敗4ホールド、防御率5.10の成績を残していた。球団を通じて「早くチームにとけ込んで、支配下になって一軍の戦力になれるよう頑張ります。強いストレートで球場の雰囲気を変えるような投球をしたいです」と意気込んだ。
八百板は14年育成ドラフト1位で楽天入りした左打ちの外野手。17年に支配下登録され、18年には1軍デビューを果たした。同年は27試合に出場し、プロ初安打を含む7安打をマーク。今季は1軍出場はなかった。
「子供の頃からテレビで巨人戦を見ていて、家族も巨人ファンです。リーグ優勝をした強いチームに入団できて光栄です。バッティングをアピールして支配下になり、一軍で貢献したいです」と意欲を見せた。

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浅利太門(興国)、巨人・日ハム・オリックス視察
2019年12月03日

浅利 太門 (興国高・投手) 185cm・右投右打・動画 |
甲子園出場のカギを握るのは、間違いなくこの男だ。エース兼主将を務める浅利太門投手(動画)。もちろん、最速140キロ右腕も自覚十分だ。「総合力の高い投手になりたい。秋は流れを持ってくることができなかった。攻撃につなげられるような投球をしたい」
18年の入学以降、公式戦で目立った成績はない。今秋も3回戦で金光大阪に0-2で敗れたが、185センチの長身から投げ下ろす角度ある速球にNPBも注目。巨人、日本ハム、オリックスのスカウトが視察している。

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