秋山正雲(二松学舎大付)、中日「投球センスいい」
2021年08月21日

秋山正雲(二松学舎大付高・投手) 170cm・左投左打・動画 |
ぬかるんだマウンドでも、直球にこだわった。139球目の直球で最後の打者を三振に仕留めた二松学舎大付のエース左腕・秋山(動画)は胸を張った。「ピンチはあったけど抑えられてよかった。真っすぐに一番自信を持っている球。六回も真っすぐ。エース番号を背負って、自分が崩れてはいけない」
両軍無得点の六回1死満塁のピンチ。相手の5番、6番打者に対して全球直球勝負。最速144キロ、渾身の投球で連続三振。その裏、敵失から作った好機から2本の適時打を呼び込んだのは、まさにエースの力だ。
ハートの熱さは、人一倍。西日本短大付の大嶋の評判が高いと聞き、「投げ勝てば自信になる」と燃えていた。東東京大会決勝でも、プロ注目右腕の関東第一・市川相手に、投げては1失点完投、打っては先制打を含む3安打。
市原監督は「試合前に気持ちで負けるなよと言ったら、気持ちじゃ絶対に負けません、と。性格の強さは見えないけど、野球になるとピンチでギアを上げる」と舌を巻くほどだ。
3日連続を含む7度の順延で、二松学舎大付の初戦は当初の13日から1週間延びた。秋山はこの間、ランニングを増やすなどして、トップコンディションの維持に努めた。
19日は試合前練習後に順延が決定。この日も雨でぬかるんだが、冷静に踏み出す右足を確実に着地できる場所を探した。フォームは変えずにプレートの踏み位置を一塁側から三塁側に移し、完封につなげた。
「暑くなっても、秋山はスタミナもある。マウンドでの強さと冷静さで次もやってくれると思う」。市原監督の信頼が厚い左腕が、夏4度目の出場で初の頂点へギアを上げる。
▼中日・米村チーフスカウト
「(秋山について)球の強さと制球の良さがある。プレートの使い方とかのセンスを見ると将来的にはヤクルトの石川タイプかな」
(8月20日 甲子園大会2回戦 二松学舎大付2―0西日本短大付)


draftkaigi at 06:53│
│中日