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前田悠伍(大阪桐蔭)、分かれたスカウトの賛否

2023年08月29日

8/29、日刊ゲンダイ27面より 

前田悠伍(大阪桐蔭高・投手)
180cm・左投左打・動画

鈍い音が球場に響き、打者はのたうち回りながら悶絶した。31日に開幕するU18ベースボールワールドカップに向け、高校野球日本代表が合宿を行っている。28日は大学日本代表チームとの壮行試合を開催。エースナンバー「18」をつけて先発する大阪桐蔭・前田悠伍(動画)だが、25日の早大との練習試合で引き起こしたのが冒頭のこの場面だ。

抑えとして登板した1点リードの七回だった。2人目の打者、早大2年の松江一輝に投じた渾身の直球が左膝の側部に直撃。松江はそのまま数分間動くことができず、メンバーに両脇を抱えられながら退場した。

グラウンドの隅で手当てを受けている際はぐったりと横たわり、「気分が悪くなってきました」「足首を触っても痛みがある」「血が止まっている感じがします」などと症状を訴えていたから、よほどの激痛だったのだろう。試合後、しばらくして到着した救急隊員から担架に乗せられ、救急車で運ばれていった。

ぶつけたのが並の球児なら顔面蒼白になる状況だが、前田は違った。死球を与えた直後に打席でもだえる松江に謝罪したものの、マウンドに戻るやいなや、捕手と悠々とキャッチボールを開始したのだ。

たしかに前田が松江のためにできることはないし、肩を冷やさないようにするのは合理的な選択だろう。世界一を目指すチームのためにも、間違ってはいない。また、試合後に松江の元へ行き、「すみません」と再度謝罪していたが、スカウトが受けた印象はさまざまだ。さるスカウトが言う。

「自分の振る舞いが周囲からどう思われているか、そういった点で自分をあまり客観視できていないのかもしれません。もしくは、死球を出して動揺していたのか。いずれにしても未熟さを感じました。そういったところを伸びしろと取るか、生まれ持った気質(性格)と受け取るかはスカウトによるでしょうね」

一方でこんな声も聞かれた。

「あのキャッチボールね(笑)。いいんじゃないですか。投手はそのくらいメンタルが強くないとやっていけませんよ。ただ、投球技術はまだまだ本調子じゃないという印象でした」(別のスカウト)

ちなみに、「前田は死球を出したけど、それが尾を引いている様子はないと思います」とは高校日本代表を率いる明徳義塾の馬淵史郎監督だ。



前田君のスカウト評はこちら

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draftkaigi at 06:53│ │高校 
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