前田悠伍(大阪桐蔭)、巨人・日本ハム高評価
2023年09月04日

前田悠伍(大阪桐蔭高・投手) 180cm・左投左打・動画 |
高校日本代表が米国を4―3で下し、開幕3連勝を飾った。先発でプロ注目の左腕・前田悠伍投手(動画)が、日米のスカウト陣が見守る前で5回2/3を4安打無失点、8奪三振と快投した。
米国を抑えてこそ、真の侍エースである。台風接近による嵐のような風雨の中で、前回覇者を手玉に取った前田は「米国に投げるのはなかなかできない。楽しもうと思いました」。84球に魂を込め、19年の1次ラウンド以来、2大会ぶりの米国戦勝利に導いた。
序盤、得意球のチェンジアップに反応しない相手を見て「変化球を待たれていたので、チェンジアップの球速を速めたり、遅めたりした」とすぐ対応した。8奪三振の内訳は直球4、チェンジアップ3、カーブ1。「配球が一辺倒にならなかったのが良かった」。全球種が勝負球になる器用さが光った。
巨人、日本ハム、ソフトバンクの3球団スカウトが訪れた。昨年、後に1位指名する浅野に米国でのU18W杯でも密着した巨人は、大阪桐蔭担当の渡辺政仁スカウトが視察。「雨など悪条件に関係なく、結果を残せるのが前田の良いところ」と評価した。
日本ハム・稲葉篤紀GMも「打者を見て投球ができている。素晴らしい」と称えた。大リーグのナ・リーグ球団スカウトの一人は「グッド!チェンジアップがいいね」と目を丸くした。
高校日本代表が出場するようになった04年以降の米国戦大会通算成績を4勝6敗とした。球数制限により、次戦の登板は中3日となる7日以降。前田を7日のスーパーラウンド初戦、そして10日の決勝に登板させる世界一への道筋が見えてきた。
(9月3日 U18W杯1次ラウンド 日本 4―3 米国)

