西武の話題の新人、宮沢太成(ドラフト5位)
2024年01月25日

2023西武ドラフト5位 宮沢太成 徳島インディゴソックス・投手・動画 |
白球を追う時間も、机に向かう時間も大切にしてきた。西武5位・宮沢太成(動画)は北大法学部を目指し、県長野高時代は「赤本」を手に1日10時間の猛勉強。「勉強も、野球も、しっかりやりながらもプロを目指したかった」と文武両道を掲げる同大を志した。
1年浪人の末に念願の入学を果たした北大での試験は、机からはみ出る大きさの解答用紙に論述。六法全書を持ち込み、90分間ひたすら難題を解いた。本職の野球では3年秋に4勝を挙げてMVP、ベストナインなど獲得。1年留年によって、最後の1年間は公式戦に出場できないことから、人生最大のチャレンジに挑んだ。
「どんなことがあっても、1年で終わり。思いきり1年間野球をやって、駄目なら潔く引退して、就職しようと。別の道で頑張ろうって思っていました」
1年勝負で独立リーグの四国・徳島に入団。現役大学生であり、独立リーガーの誕生だった。「野球人生の最後になるかもしれないと思って、やり残すことがないように」とできることは全てやった。
お酒も飲まなくなった。1人暮らしで、食事の栄養管理も考えた。得意料理は親子丼だ。「卵と鶏肉をしっかり取るよう意識していた。そんなにお金もなかったですけど。体の半分は親子丼でできているのかな」と笑う。
独立時代は瞬発系のウエートトレーニングを継続し、直球は5キロアップして最速155キロに到達。「(環境が)恵まれていないとは思わないけど、他の選手よりは厳しい環境でやってきた。ハングリー精神はプロに入っても、出して成長していきたい」。異色の経歴を持つ苦労人がプロの世界に飛び込む。

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│西武