阪神、佐々木泰と浦田俊輔の評価急上昇
2024年06月18日

阪神が今秋のドラフト会議で即戦力内野手の獲得を検討していることが17日、分かった。16日に閉幕した全日本大学野球選手権ではドラフト1位候補の明大・宗山が不在の中、青学大の佐々木泰内野手(動画)と九産大の浦田俊輔内野手(動画)がスカウトの評価を上げた。
佐々木は大会MVPに輝いた強打の三塁手。遊撃手の浦田は走攻守を兼ね備え、スピード感あふれるプレーが持ち味だ。約4カ月後の本番へ向けて、徹底マークを続けていく。
虎が即戦力内野手に熱視線を送っている。青学大の22連覇で幕を閉じた全日本大学野球選手権。スカウト陣の評価を再び上げたのは青学大の三塁手・佐々木(動画)だ。初戦・福井工大戦でとどめの2ランを放ってチームを7回コールド勝ちに導くと、準決勝の天理大戦では先制3ランを含む4安打6打点の大暴れ。打率.333、8打点、2本塁打で大会MVPに輝いた。
佐々木は高3夏の甲子園交流試合で本塁打を放つなど、高校通算41本塁打を記録した右のスラッガー。青学大でも1年春から三塁のレギュラーに定着し、ベストナインを獲得。東都リーグでも現役最多12本塁打を誇る。
今春のリーグ戦は不調に陥ったが、大舞台で勝負強さを発揮。吉野スカウトは初戦を視察した際に「優勝を決める本塁打であったり今日も本塁打が出たり、魅力はある」と高評価を口にしていた。
九産大の遊撃手・浦田(動画)もネット裏の視線をさらった。身長170センチ、体重70キロと小柄ながら、初戦の福岡大戦では3安打をマーク。50メートル走5秒8の快足で二盗も決め、遊撃守備も軽快。「本塁打も打てる」と近本を目標に掲げており、三拍子そろったプレーが持ち味だ。
虎は近年、高寺(2020年度ドラフト7位)、戸井(22年度5位)、山田(23年度3位)、百崎(同4位)と高卒内野手の獲得を進めてきた。
即戦力内野手の指名は2020年度1位の佐藤輝(近大)と同6位の中野(三菱自動車岡崎)を最後に遠ざかっている。チームには各ポジションとも高卒、大卒、社会人を含めて年齢面のバランスを重視する方針があり、今秋、即戦力内野手の指名に踏み切る可能性は十分ある。
現在のチーム状況を見ても、三塁と遊撃は補強ポイントと言えそうだ。昨季から三塁にコンバートされた佐藤輝は今季、打撃の調子が上がらず。守備でも精彩を欠き、2軍に降格した時期もあった。
遊撃もレギュラーの木浪が15日・ソフトバンク戦で死球により、左肩甲骨を骨折。代役と期待される高卒6年目の23歳・小幡も課題の打撃は伸び悩んでいる。即戦力の加入となれば、さらなる競争激化が期待できる。
運命の1日まで約4カ月。ドラフト1位候補の明大・宗山の動向をにらみつつ、同世代の成長株も追いかけていく。
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│阪神