【投手】スカウトに突撃、東海地区ドラフト候補は?
2024年06月26日

夏の高校野球シーズンが到来する。東海3県で特に注目したいドラフト候補、有力選手は誰か。取材した試合などに居合わせたNPB12球団スカウトを突撃し、目の前でプレーする逸材について感想を聞いてきた中から、記者が厳選して「野手編」「投手編」の2回に分けて紹介する。最終回は投手編。
今春のセンバツ大会では、愛知・愛工大名電のエースにスカウトの視線が注がれた。最速149キロ右腕の伊東尚輝(動画)は「ホームベース上の球の強さはセンバツで投げた投手の中でもトップ級。大舞台で最後まで投げ切ったところも評価したい」(阪神・筒井和也スカウト)と注目度が高い。
このほか愛知県では、右投手の豊橋中央・内山京介(動画)が素質上位。「体にバネがあり、胸郭の柔らかさで球のスピードが出る」(DeNA・永池恭男スカウト)と身体能力の高さが光る。
さらに“無名の逸材”は、県屈指の進学校・旭丘に現れた長身右腕・井戸田晴斗だ。球速は140キロを超える。「フォームがきれいで球質もいい。打撃にも野球センスを感じる。将来、体ができてきたら球速はもっと上がる」(中日・清水昭信スカウト)。大学進学後も追いかけたい。
岐阜県では“岐商”の右投手に注目が集まる。市岐阜商・平塚大記は身長191センチの好素材だ。「すごく成長している。徐々に自分の体を思い通りに動かせるようになり、走り方もよくなった。選手としての開花時期は遅いタイプかもしれないが、このまま段階を踏んでいけば」と日本ハム・熊崎誠也スカウト。
今春県大会を制した県岐阜商・森厳徳(動画)は上背こそないが「体の割に出力があり、ゲームをつくる能力にも秀でる。強豪校のエースという感じがある」(ロッテ・田中良平スカウト)。安定した投球で夏も勝ち進みそうだ。
三重県では右投手に個性派が並ぶ。今春県大会では、近大高専・吉留勇太(動画)が四日市市営霞ケ浦球場の球速表示で150キロ台を叩き出した。「球威に関しては東海地区ナンバーワンでは。出力はかなりの武器」(ソフトバンク・古沢勝吾スカウト)。
身長2メートルの海星・増地咲乃介は、球速は130キロ台ながら「これだけの長身なのに制球などの感覚に優れ、球にスピンをかけられる。持って生まれた球の角度はもちろん魅力」(楽天・山田潤スカウト)。今後の大化けが見込める。
最後に、まだ2年生だが、愛知・中京大中京の宮内渉吾(動画)は全国的なスターになりうる。「身長が193センチあって球速は常時140キロ台が出る。来年のドラフト候補になってくるのは確実。分かっていても打者が空振りするストレートをもっと投げられるようになれば」(広島・松本有史スカウト)と期待が膨らむ。



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