花巻東にまた怪物1年生、父は巨人打撃コーチ
2024年07月03日

古城大翔(花巻東高・三塁手) 181cm・右投右打 |
今年も全国各地で甲子園を目指す熱い夏が始まった。注目度が増す元プロ野球選手を父に持つ球児の中、スーパー1年生として期待されるのが花巻東(岩手)の古城大翔内野手。
日本ハム、巨人での16年間の現役生活で1軍で767試合プレーし、現在は巨人3軍打撃コーチの茂幸氏(1997日本ハム5位)の次男で将来の大砲候補が、甲子園を目指す初めての夏に向け意気込みを語った。
小柄だった父とは対照的に、身上のフルスイングで入学早々から強豪・花巻東の中軸を任された。1メートル81、90キロとまだ高1とは思えない恵まれた体を武器に「お父さんと違って、体が大きくなっちゃったので。求められているのは長打だと思っています。もし背番号をもらえたら、出られなかった先輩たちの思いも背負ってプレーしたい」と高校生として迎える初めての夏へ期待を膨らませた。
憧れの場所で野球ができることが楽しくて仕方がない。父の影響で小学校入学前から野球に興味を持った。5歳の時に引退した名バイプレーヤーとして活躍した父の現役時代は「ほとんど覚えていないです」という。当時日本ハムに在籍していた大谷翔平のようになりたいという思いは変わらず、物心ついた頃から「高校は花巻東へ」と決めていた。
神奈川県出身だが父と佐々木洋監督が国士舘大時代の同学年という縁もあり、遠く離れた地での勝負を選択した。入寮の際には「失敗を恐れるな」「一つ一つのプレーを丁寧に」と父から言葉をもらい「1年生らしくはつらつと、ミスしても下を向かないようにしています」とひたむきだ。
佐々木監督の期待も大きく、入学直後から春の県大会へとつながる地区大会でベンチ入り。託された背番号はブルージェイズ・菊池やドジャース・大谷、米スタンフォード大に進学する佐々木麟太郎らも背負ってきた花巻東にとっては特別な「17」。
最初は「まさかこの番号とは…」と驚いたが、「でも春から出ることを目標にやってきたので、もらったからにはやってやろうという気持ちの方が大きかった」とすぐに覚悟を決めた。
10年ぶりに優勝した東北大会では4番も担った。「4番・三塁」で臨んだ準決勝、決勝は計8打数無安打だったが「背番号をもらっている以上、求められているバッティングで貢献したい」と夏へ懸ける思いは先輩たちと同じだ。
高いポテンシャルに期待して異例の抜てきを見せた佐々木監督は「お父さんと似て性格が良くて、誰からも愛される存在」と人間性も高く評価する。
大谷ら偉大な先輩たちが海を渡ったように古城の目標も「自分もメジャーでプレーをしてみたい」と目を輝かせる。高校での目標は「麟太郎さんを超えたい」と低反発の金属バットとなったが歴代最多とされる高校通算140本塁打の記録更新を本気で見据えている。
「将来の目標は大谷さんや麟太郎さんのような世代を代表するバッターになること」。花巻東にまたしても怪物候補が現れた。
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