阪神ドラフト、「今年は野手中心になる」という声
2024年07月06日

今年のプロ野球ドラフト会議は10月24日に開催される。阪神は6月27日に第2回スカウト会議を行い、上位候補の報告と確認を行った。当然、地元・関大の最速151キロ左腕・金丸夢斗投手(動画)もリストアップされている。
そんな中、他球団関係者から漏れ伝わるのは「今年の阪神さんは、間違いなく即戦力の野手をターゲットにしている」だった。
1位候補として、10日から開催された全日本大学選手権で、青学大の2連覇に貢献し、MVPに輝いた右打ちの大型三塁手、佐々木泰内野手(動画)や3月の侍ジャパンの強化試合で活躍した青学大・西川史礁外野手、同大会に出場しなかった明大の遊撃手・宗山塁内野手(動画)ら。その背景にあるのは、今年露呈された攻撃力不足だ。
あるスカウトも「複数球団が競合する投手は打者と違い、投手は1年目から活躍できる可能性が高いが、野手の補強を最優先すべきでしょう。ただ、現場の意向もあるから。最後の最後まで投手か、野手かの方針は決まらないでしょうね」と明かす。
昨季は38年ぶりの日本一を達成。「投手力もあるし、レギュラーもまだまだ伸びしろがある。黄金期を迎えるのでは」とも言われていたが、大山や佐藤輝らが一流プレーヤーになるための壁を乗り越えられず、苦しんでいる。
昨季、遊撃の定位置を奪い返し、ベストナインを初受賞した木浪も精彩をかき、左肩甲骨骨折で離脱中だ。代わって遊撃を守る高卒6年目の小幡は打率2割に届かず、課題の打撃力は今年も解消されていない。
「中長期的にみれば、近本(29歳)の後継者も育成しなければいけない」と編成幹部。捕手問題もある。昨年9月のドラフトで捕手は指名しなかったが、梅野(33歳)、坂本(30歳)の後継者探しは急務だろう。
振り返れば、2021年は佐藤輝(近大)、23年は森下(中大)を1位指名した。両年とも1位は野手一本という方針だった。次回のスカウト会議は都市対抗野球大会を視察後の8月上旬に行われるという。
高卒3年目の前川がレギュラーになりつつある。新たに育成出身で、パワーが魅力の大卒2年目・野口も28日に1軍初昇格。彼らの活躍も今秋のドラフト戦略を大きく左右するのは間違いない。



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│阪神