柴田獅子(福岡大大濠)に10球団、広島・ソフトB評価
2024年07月07日

柴田獅子(福岡大大濠高・投手) 186cm・右投右打・動画 |
プロ注目の福岡大大濠のエース柴田獅子(動画)が衝撃のスタートを切った。この夏初登板となった3回戦で5回参考ながらノーヒットノーランを達成。3回まではパーフェクト。4回2死から失策で走者を出したが制球が乱れることはなく、5奪三振、無四球で5回60球を投げきった。
「1回を3人で抑えたのが良かった。直球メインでいきました。球速はあんまり考えていなかった」と言いながらもこの日は自己最速を3キロ更新する149キロをマーク。力のある直球にカーブなどの変化球も制球良く決まり、リズム良く打者を打ち取っていった。
2回戦では背番号10の平川悠斗が7回2死までパーフェクトペースの好投を見せていただけに「平川を意識していました」とエースとして負けられない気持ちがあった。
8人が集結した地元ソフトバンクをはじめ10球団のスカウトがスタンドに陣取り柴田に熱い視線を送った。「いい球を投げます。体のバランスがいいし制球力も安定している。もっと鍛えて上積みすれば将来プロで活躍できるのでは」とソフトバンク・永井智浩スカウト部長。
広島・末永真史スカウトは「去年からびっくりするぐらい伸びています。ポテンシャルも高いし、きっちり調整できていました。これからも見ていきたい」と2人とも将来性を高く評価する。
昨秋は福岡大会準決勝で東海大福岡に敗れ、春も準々決勝で九州国際大付に敗退。どちらもタイブレークの末の敗戦で柴田がマウンドにいた。「負けて成長できたと思う。春までは安打を1本打たれたら引きずってしまっていた。夏は自分がチームを背負って抑えられるようになりたい」と福岡大大濠のエースとして覚悟を持ってマウンドに立っている。
八木啓伸監督も「人間的に成長してそれが野球に出てきた。エースの自覚と責任が芽生えて落ち着いて考えられるようになった」と柴田の成長を認めている。
K-POPが好きで試合前に聴いているという18歳右腕はまだまだ成長中。打撃でも3安打2打点と好調で「二刀流」の活躍を目指す。「この大会で150キロを出すことと、本塁打をあと2本打って20本にしたい。それがチームの勝ちにつながると思うので」。柴田の右腕がこの夏をさらに熱くする。
(7月6日 福岡大会3回戦 福岡大大濠 10―0 福岡工)
