今朝丸裕喜(報徳学園)に11球団、阪神・オリックス評価
2024年07月12日

今朝丸裕喜(報徳学園高・投手) 186cm・右投右打・動画 |
今春選抜準優勝の報徳学園が、舞子を7回コールドで破り、3回戦に駒を進めた。大事な夏の初戦。報徳学園の先発マウンドに上がったのは、背番号1だった。今秋ドラフト上位候補の最速151キロ右腕・今朝丸裕喜(動画)は5回8安打4失点と苦しみながらも、尻上がりに調子を上げて試合をつくった。
だが、試合後には開口一番、反省の弁が口を突いて出た。「反省の方が多いです。一番は立ち上がりで取られてしまったというのが、反省です」
味方打線が5点を先制して迎えた初回のマウンド。先頭打者から空振り三振を奪い、順調に立ち上がった…かに見えた。だが2番打者に初安打を許すと、2死一塁から中越え二塁打を浴び、1点を失った。2回は1死一、三塁からパスボールで2点目を献上。
4点リードで迎えた3回も締まらない。1死から四球と死球で一、二塁とされ、2者連続適時打を浴びて2失点。3回までに4点を失った。だが4回以降は修正力を発揮。真っすぐ狙いの相手打線に対し、変化球の割合を増やすことで的を絞らせなかった。4、5回とスコアボードに「0」を並べ、5回100球でマウンドを降りた。
「(4失点は)もう全然、久しぶりというか…けっこう対策してきているな、という感じはありました。低めを狙って、浮いてしまったところを打たれてしまいました」
思わぬ結果となったマウンドを、冷静に振り返った右腕。ただ、随所にドラフト上位候補の実力も誇示した。試合中も雨が降りしきり、足場の悪いグラウンドコンディションでも、直球は最速147キロ、平均142キロ前後を計測。8奪三振と、計15アウトの過半を三振で奪ってみせた。
ネット裏には11球団26人のスカウトが大挙集結し、改めて注目度の高さを物語った。特に地元・阪神は畑山俊二統括スカウトを筆頭に6人態勢で視察。担当の熊野輝光スカウトは「もうちょっと上がってくるでしょう。力を持っているのは分かっている。あとは、いいときの状態に戻してくれたら」と話した。
オリックス・小松聖スカウトも「力があるのは分かっているので。修正して4、5回をゼロに抑えられた点は良かったと思います」とうなずいた。
(7月11日 兵庫大会2回戦 報徳学園 13―4 舞子)

