怪物1年・織田翔希(横浜)、巨人・オリックス評価
2024年10月29日

織田翔希(横浜高・投手) 183cm・右投右打・動画 |
松坂大輔、涌井秀章、佐々木朗希…。いろいろな名投手に将来像を重ね合わされる高校1年生が、自身初の甲子園を確実にした。2安打に抑え、公式戦初完封。でも横浜・織田(動画)は派手には喜ばない。「まだ決まったわけじゃないので」。まずは関東制覇だけを目指し、投げ抜いている。
速い。この日は直球を76球投げ、うち63球が140キロ以上、13球が145キロ以上。最速は148キロで、平均球速は142・2キロ。1年秋でこの数字だ。
たまに上ずる。「監督と(エースの奥村)頼人さんにスピードガン見るなって言われました」。外角いっぱいの139キロでカウントを稼いだ時に、ベンチから「ナイスボール!」と賛辞の声が響きわたった。
スーパー1年生の最大値はまだこれから。ネット裏最上段から見つめたオリックス・小林スカウトが「身長、伸びました?」と気付いた。入学式から身長は5センチ高くなり、体重は6キロ増えた。織田自身も「骨端線はまだ閉じていないって、高校に入ってから言われました」と証言。背はまだ伸び、バランスが安定すれば出力はさらに高くなる。
小林スカウトが「再来年のドラフト上位候補」と明言すると、巨人・榑松スカウト部次長は「今年指名された高校生に混ぜても遜色ない」と魅力を口にする。
織田本人もドラフト会議に刺激を受けた。「自分もあの場に立って…はい」とニヤリ。最終回は楽しむように投げて完封した。「小さくなりすぎてもあれなんで、みんなが安心して見られるように堂々と投げきりました」。影響力まで感じ取れる投手だ。
(10月28日 関東大会準々決勝 横浜 2-0 東農大二)

