ドラフト総括
元スカウトが12球団のドラフトを採点、1位は??
2024年10月25日

2024年度のプロ野球ドラフト会議が24日、東京都内のホテルで行われた。悲喜こもごもの結果について、元ロッテのスカウトで本紙評論家の得津高宏氏はどう見たのか。各12球団のドラフトを独自採点し、赤裸々に分析した。
開口一番に得津氏が「一番の勝者」と太鼓判を押したのは、楽天だ。
「やはり5球団強豪の末、ドラフト1位で『10年に1人の逸材』と言われる宗山(明大)の交渉権を獲得できたのは大きかったと思います。このチームは、とにかく『若返り』が最大のテーマ。野手だけでなく2位で左腕・徳山(環太平洋大)を指名できたこともプラスです。バランスよく〝超即戦力クラス〟をそろえることができた。今江監督がわずか1年で退任となってフロントはいろいろとバッシングを受けているところもありますけど、このドラフトに関しては『完全勝利』だったと言えます。会場のテーブルで石井SDもうれしそうな顔をしていましたが、笑いが止まらないんじゃないでしょうかね」
阪神とヤクルト、日本ハムには「即戦力と将来性、どちらにも偏らず比較的に投手重視で指名できた」として「A」。続けて「ヤクルト2位のモイセエフ(豊川高)は将来性抜群の大型スラッガー。私的には伸びシロでイチ押しです」と補足した。
DeNAとオリックスは「B」とし「2チームとも意中の1位指名選手を最初にくじで外しましたが、ほとんどの指名を大学生と社会人でそろえ、即戦力選手の獲得に重点を置いた。ベイスターズは右腕・竹田(三菱重工West)を1位指名するなど、いつものように投手中心。
オリックスは走攻守三拍子そろった左打ちの外野手・麦谷(富士大)を1位としましたが、この〝隠し玉〟がうまくハマれば、近年やや苦しんでいるリードオフマンのウイークポイントを補えるかと思います」
ロッテ、広島、中日、西武は「C」と、やや辛めの評価。
「中日は競合しながらも大学ナンバーワン投手の金丸(関西大)の交渉権を得たので、メジャー挑戦する小笠原の穴埋めは確かにできそう。ただ、このチームが本当に必要なのは強打者ですよ。投手王国になっても打てないんじゃあ、どうしようもない。
一方で私の古巣・ロッテは右の強打者・西川(青学大)を一本釣りで1位指名できましたが、2位以下は投手・野手ともに即戦力で使えるかどうかは総合評価的に疑問符がつく。まあ、これはあくまでも私が見た指標なので、必ずしも正解かどうかは分かりませんが。西武は1位で2回連続でくじ引きに負けたのは、かなり痛かったですね」と続けた。
そして「D」としたのは意外にも両リーグでそれぞれ優勝した巨人、ソフトバンク。
だが、得津氏は「最悪の結果と断じているわけじゃないですよ。2球団とも1位指名で他球団と競合となりながら外れてしまい、方針転換せざるを得なくなったのが『見込み違いだった』ということです。
それでも両球団はそれぞれ1位で巨人が大型遊撃手・石塚(花咲徳栄)、MAX152キロを誇る高校球界屈指の速球派右腕・村上(神戸広陵)を指名し、2位以下の指名も即戦力より『育成ドラフト』にテーマを置き換え、いい意味で開き直れた。計算違いのスタートを強いられながらも開き直れたところは、これはこれで評価できます」とフォローした。
いずれにせよ、ドラフトは各選手の入団後に「答え」が出る。これまでも数年後に大化けする未来のスタープレーヤーが誕生するケースは多々あった。それだけに現時点ですべてを判断するのは、まだ早計だろう。
【得津氏のドラフト評価】
S=楽天
A=阪神、ヤクルト、日本ハム
B=DeNA、オリックス
C=ロッテ、広島、中日、西武
D=巨人、ソフトバンク



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2024ドラフト総括(スポーツニッポンの総括)

1位指名は明大・宗山、関大・金丸で計9球団が競合した。ドラフトの華とされる最初のクジ引きが終わり、外れ1位から各球団の色が出た。
高い打撃力、走力を備える富士大の外野手・麦谷は球団によって評価の差があったが、同じ外野手の青学大・西川を外したオリックスは狙いを徹底した。DeNAは金丸をクジで外したが、総合力の高い三菱重工Westの右腕・竹田を1位指名し、2位も法大の篠木と即戦力投手を重視した。
福岡大大濠の二刀流右腕・柴田を外れ1位で獲得した日本ハムは、2位も東海大相模の左腕・藤田、4位も前橋商の右腕・清水と高校生の逸材へのこだわりが見えた。柴田を逃したソフトバンクも最終的には神戸弘陵の右腕・村上と、1位は素材重視だったことが見て取れる。
今季から2軍に参加したオイシックス、くふうはやてからの指名は注目だったが、2球団からは育成指名2人のみ。オイシックスの外野手・知念は、イースタン・リーグで首位打者、最多安打を獲得も、まさかの指名漏れ。右腕・中込、内野手・加藤が3位指名を受けるなど4選手が指名された四国IL・徳島とは対照的だった。
プロ相手にプレーすることで逆に本当の力が把握しやすい状況となり、シビアな評価となったのかもしれない。



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2024ドラフト総括(スポーツ報知の総括)

事前の1位指名公表は明大・宗山を狙う広島の1球団のみ。11球団が手の内を隠す“隠密ドラフト”は、ふたを開けてみれば宗山に5球団、関大・金丸に4球団、青学大・西川に2球団の抽選ラッシュ。一本釣りは愛知工大・中村を指名したヤクルトのみという、スリリングな展開となった。
例年、公表する理由は競合を避けたい球団が“降りる”ことを期待してなのだが、今年は金丸、宗山と投打の目玉の力量が圧倒的。それゆえ公表のメリットは薄く、11球団は果敢に抽選へと臨んだ。直前の会議では各球団とも、外れ1位の選定に議論を重ねたと聞く。あるスカウトは「2位以下も他球団の出方が読みにくく、予想しにくいドラフトだった」と振り返った。
12球団が1巡目で、いの一番に指名したのは全て大学生。彼らは高3だった2020年夏、コロナ禍で夏の甲子園が中止になり、絶望に襲われた世代だ。そこから気持ちを切らすことなく大学年4間、野球を続け、この日を迎えたことに拍手を送りたい。プロの夢舞台で躍動し、自らの青春が正解だったと証明してほしい。



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パ・リーグ6球団のドラフト総括(ネットの声)
2022年10月21日

プロ野球のドラフト会議は20日、東京都内で開催され、本指名69選手が指名された。各球団の色が出たドラフト戦略。ネット上では12球団のファンが様々な反応を見せた。
【オリックス】
1位で最速151キロを誇り、大学No・1左腕の呼び声高い白鴎大・曽谷龍平投手、2位に高校通算53本塁打の日本航空石川・内藤鵬内野手を指名。高校3人、大学2人とバランスよく5選手を指名した。
「いや優勝したシーズンにこれ強すぎるでしょ、マジでオリックスはドラフト巧者な印象」「オリックスのドラフト、あまりにも完璧すぎる。この位置での立ち回りめっちゃムズイのに、こんな上手く立ち回れるのか」「今後の展望をしっかり考えてる」と高評価が相次いだ。
【ソフトバンク】
1位指名の誉・イヒネ・イツア内野手をはじめ、各ポジションでバランスよく6選手を指名。育成では来季からの4軍制を見越し、史上最多タイの14選手を指名した。
「ソフトバンクだけ一生ドラフト会議やるかと思った」「ドラフト長い。ソフトバンクは気になった子全員とる感じなのかな。これだけとって、活躍できるのは一部だけど、選手にとっては指名してもらったのは大きいチャンスだよね」「ソフトバンクの育成へかける思いがすごいドラフトだった」
【西武】
1位に走攻守そろった早大・蛭間拓哉外野手を指名。2位に佐伯鶴城・古川雄大外野手、3位に九州国際大付・野田海人捕手と12球団唯一、3位までを野手で固めた。さらに5位で甲子園大会で計11勝を挙げた近江・山田陽翔投手を指名。
「西武のドラフト、満点に近くない?」「バランス的にも最高な気がする 育てるのも上手し でもFAで出て行くのがアレだけさ」「山田くん喜んでいる 良かった 所沢で夢を叶えよう!」と温かい反応だった。
【楽天】
本指名6選手中5人が投手。育成選手でも2人の投手を指名するなど、狙いが明確なドラフトだった。育成4位指名の国立台湾体育運動大・永田颯太郎内野手も話題を呼んだ。
「楽天ファンとしてはすごい面白いドラフトだったな 永田を隠し玉にしてたならあの割り切った支配下指名も頷ける」「楽天永田颯太郎いたからこんな投手中心ドラフトできたのか」「楽天ファンの度肝を抜く楽天ドラフト 楽しませてくれるわ」
【ロッテ】
楽天と競合した立大・荘司康誠投手の1位指名はならなかったが、外れ1位で最速152キロの専大・菊地吏玖投手を指名。本指名5選手は投手3人、内野手2人と補強ポイントを明確にした形だった。
「補強ポイントに合致した明確な意思を感じる指名で良い感じ。閉塞感を感じる投手陣と内野陣を是非とも突き上げていって欲しい」「投手と遊撃縛りのドラフト徹底的に弱点補強する感じで凄く良い!」「ロッテドラフト地味な方が当たる印象ない?」
【日本ハム】
投げては最速152キロを誇り、打でも高い能力を示す二刀流の日体大・矢沢宏太投手を一本釣り。2位の富士大・金村尚真投手と上位2選手を即戦力投手で固め、3位にメッツ傘下3Aの加藤豪将内野手を指名するなど、独自色にあふれたドラフトとなった。
「なんだかんだ毎年のようにドラフトに見せ場を提供する北海道日本ハムファイターズ」「二刀流矢澤に加藤豪将に山口アタル。日本ハムが1番面白いドラフトな感じがする」「日ハムは二刀流の矢澤に即戦力の金村、加藤と獲得、大いに期待が持てる。加藤が来なかったら-15点ぐらいになりそうだけど」と独自色を評価する声が相次いだ。

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セ・リーグ6球団のドラフト総括(ネットの声)

プロ野球のドラフト会議は20日、東京都内で開催され、本指名69選手が指名された。各球団の色が出たドラフト戦略。ネット上では12球団のファンが様々な反応を見せた。
【ヤクルト】
今季、圧倒的な強さでリーグ連覇を果たしたが、2桁勝利を収めた投手はゼロ。投手陣強化のため、最速153キロを誇る即戦力右腕の東芝・吉村貢司郎投手を1位指名した。さらに2位で高校通算54本塁打を誇る京都外大西・西村瑠伊斗、3位でスケール感あふれる左の大砲の中京大・沢井廉と、ともに外野手を指名。
「ヤクルトのドラフトええなぁ 即戦力投手と外野手に将来性のある高校生外野手」「え?ヤクルトドラフトやばない?他の人も言ってるけどこんな理想的な上位指名あるか???」「これヤクルトファン日本シリーズ終わるまで毎日宴会やろ。本当に何の文句もありません」と総じて、指名には高い評価だった。
【DeNA】
1位で高校通算38本塁打を誇る大阪桐蔭・松尾汐恩捕手を一本釣り。捕手の1位指名は1988年の谷繁元信以来、34年ぶり。球団史上2人目だった。さらに2位以下で高校、大学、社会人とそれぞれ1人ずつ投手を指名。
「谷繁さんぐらいビッグになってください!」「DeNAのドラフト1位の選手汐恩って名前で沸いた」「相変わらずDeNAドラフトはバランス良いな。とりあえず即戦力投手2枚は期待。駒大林はセカンドなのか?ショートなのか?」と松尾への期待の大きさがうかがえた。
【阪神】
高松商・浅野翔吾外野手の交渉権を得ることはできなかったが、1、4年時には大学日本代表にも選ばれるなど長打力に定評のある中大・森下翔太外野手を指名。投手3人、内野手1人、外野手2人のバランスのいい指名となった。
「『阪神 ドラフト』でツイート見てみたけど評価分かれてるな」「阪神のドラフトが完全に未来を見てるな」「チームの現状の戦力込みで見て、これ割と良いのでは…?」
【巨人】
阪神との競合で、高松商・浅野翔吾外野手の交渉権を獲得。走攻守3拍子を併せ持ち、将来の主軸に期待される大砲の獲得にネットも沸いた。
「巨人が浅野選手の交渉権獲得したとか夢かなにかですか?ドラフトのくじ運皆無だったのに」「浅野くんの指名権獲得マジで嬉しい 速報見て興奮してしもた!!」「大事に育て欲しい。もう大型補強は終わり」と喜びの声が大半だった。
【広島】
1位に1メートル89、88キロの恵まれた体格から最速151キロを投じる苫小牧中央・斉藤優汰投手、2位に高校通算35本塁打の利根商・内田湘大内野手を指名。素材重視の上位指名となった。
「広島のドラフト面白いな」「日ハムが2位で斉藤優汰を指名するだろうと見ての公表かなー?それとも純粋にドラフト1位の評価だったのか、気になる」「高卒投手1位指名は予想外だったな」
【中日】
公表通り、沖縄大の最速151キロ右腕・仲地礼亜投手を1位で単独指名し、交渉権を獲得した。本指名で広島と並ぶ最多タイの7選手を指名。内野手4選手は12球団最多となった。
「内野手に偏ってはいるけど、急務の二三遊の即戦力候補はしっかり取って、評価の高い高卒左腕と高卒捕手も確保できて、かなりいいドラフトだったと思う」「いいドラフトなのかクソドラフトなのか評価が二分しがちな中日さん」「あれ?今年の中日はドラフトで地元枠取ってない感じ?」

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